「不倫で離婚するなら、証拠がすべて」シングルマザーには、借金まみれの夫から「養育費の確保」が絶対条件だった【不倫専門カウンセラーが教える、裁判で勝つ方法】

2024.10.09 LIFE

養育費を確保するため公正証書を作ってみた

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俊さんは、多額の借金を持っていて、お金にだらしない人でした。離婚する時、なんとかしてまだ幼い子どもの養育費を確保しなくてはいけないと思って、一生懸命あれこれ調べたひとみさん。

 

「まだインターネットも普及していなかったので大変でした。それでも調べていたら、公正証書を作れば給与を差し押さえることができると知りました。すぐに公証役場に行って、公正証書を作りました。

俊さんの借金は、私の両親がいったん肩代わりして、全て返済しましたが、そこからまた借金したので、両親が立て替えた分は返して欲しいということも公正証書に盛り込みました。

離婚後、彼は民事再生(※)したのですが、公正証書を作っておいたので、債権者の名前の中に私の名前もありました。養育費や両親からの借金は、多少目減りしましたが請求することができました。

案の定、俊さんは養育費を払ってくれなかったので、強制執行をかける一歩手前まで行きました。ですが、裁判所から通知が行き、払わせることができたんです。
お金にだらしない人は、裁判所から通知が届いてやっと『養育費って払わないといけないんだ』と気づくんです。月々1万5千円でしたが、当時の私には大きなお金だったので助かりました。」

 

※「民事再生手続き」編集部注:債務者(借りた側)が経済的に困窮し、債権者(貸した側)の同意を得て、事業や生活を再生させるための法的手続きのこと。借金の一部を減免できたり、原則最大10年の弁済猶予を受けたり、借金を縮小したかたちで再建を図れるもの。

 

ひとみさんは、養育費の未払いを防ぐために公正証書を作っておくことは非常に大事だと言います。

「養育費の未払いで困っている人も多いと思いますが、払ってもらえる人との違いは、公正証書があるかないかです。
元夫もそうでしたが、さすがに半年に一回転職されたらどこに勤めているのか探すのは難しいです。裁判所が探してくれるわけではありません。でも、転職していなければ給与を差し押さえることもできます。そのためには公正証書が必要です。
私は、公正証書を作ったことで救われたので、その経験から行政書士の資格を取ろうと思いました。

 

 

行政書士の資格を取得

離婚後にシンママとしてあくせくしている時は、勉強する時間が取れなかったひとみさんですが、その後、今の夫と再婚して妊娠・出産。育休中に通信教育で行政書士の資格を取ったそうです。

「まとまった休みが取れるのは育休中しかないので、次の年はないなと思いました。免許取得後はすぐに開業しました。
行政書士はどこかの事務所に入って勉強するのではなく、最初は会社員と兼業する人が多いのではないでしょうか。それ一本で食べていくのは難しいと思います。

行政書士はいろんなことができますが、分野ごとに勉強していたらキリがありません。私は、専門性を武器にしたいと思って、離婚の経験を活かせる不倫カウンセラーになりました。離婚の業務は幅広いので片手間ではできませんが、やりがいはあります。今は、兼業していた仕事も辞め、行政書士と不倫カウンセラーしかやっていません。」

 

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