夫が長年に渡る不倫。それでも「離婚しない選択」をした妻。「家庭を再構築する」したい女性に伝えたい、幸せになる方法【不倫カウンセラーの体験談】

2024.11.11 LIFE

思考の整理の第一歩

不倫されてパニックになっている時に、冷静に自己分析するのは難しいものです。まず何をすればいいのでしょうか。

「短期、中期、長期の目標を立ててください。どうしたいのか分かっていないと、そのために何をしたらいいのか見えてこないからです。逆に、『どうしたくないか』ということも併せてピックアップします。例えば、離婚したくないなら離婚を回避するための対策を立てておかなければならないのです。

 

恐怖におののきながら、未来の設定などできるはずがありません。ですから、それを先に潰しておかなければなりません。人は、何かが起きた時、対策が分からないと不安になります。全てにおいて対策を立てておきましょう。」

 

何をしたいのか分かったところで、願いを叶えるためには、どのような対策をしたらいいのでしょうか。

「日本の法律では、不倫の証拠があれば向こうからは離婚できません。役所に行って、離婚届不受理の申し出の準備をしておくといいでしょう。私のように周りを固めておくのもおすすめです。義理の両親や兄弟と仲良くなっておくのです。それができて、初めて未来に気持ちが行きます。

 

夫と話をしたいという相談もあります。話をする方法を教えたとしても、今日、明日、すぐにできるわけではありません。自分に自信が持てなかったりビビっていたりするからです。だいたい皆さん、半年くらい経ってから私の言ったことを実践できるようになり、どんどん前に進んでいきます。」

 

 

スモールステップからスタート

早期解決を急ぐあまり先走りたくなるものですが、陽子さんは、3か月ごとに目標を達成する「小さなステップアップ」を積み重ねるようにアドバイスしています。

「今、セックスレスに悩んでいるのなら、3か月後に毎週のようにセックスできる可能性は低いでしょう。いきなり達成率100%を目指すのではなく、まず50%に設定します。50%のスモールステップ形式だと、人は動きやすいのです。

 

短期目標が3か月後、中期が半年から1年くらい、長期が3年です。自分の目標を設定しましょう。

 

目標は人それぞれですが、経済的なことは心の余裕につながるから貯金も必要です。別れるのであれば、少なくとも子どもに迷惑をかけないでおきましょう。離婚だけでも子どもに迷惑がかかるので、これ以上迷惑をかけないことが親の責任だと思います。それができるなら別れてもいいと言っています。

 

暴力や借金が原因で別れたいという方には、離婚を提案しています。それでも別れたくないというのであれば、それはその人の選択です。その場合、それに耐えうる自分にならないといけません。稼げる、お金を生み出す力を身につけないと一家総崩れになってしまうでしょう。

 

どの道に進むにも覚悟が必要です。覚悟がないのに中途半端に進むから、あっちに行ったほうがいいんじゃないかとか、こっちに行ったほうがいいんじゃないかとかフラフラしてしまうのです。いろんなカウンセラーの意見を聞きすぎて、迷子になってしまう人も結構います。

まずは、どうすれば納得できる未来を作れるのか、ご自身で考えてみてください。」

 

 

「夫と話がしたい」という悩みへの処方箋

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夫の不倫がきっかけだったのに、すっかり夫婦仲が冷えてしまって会話がなくなったという人もいます。その場合はどうすればいいのでしょうか。

「男性によっていろんなパターンがありますが、女性は、自分の気持ちを夫と共有したいというわけの分からない欲望があるんです。自分の気持ちを言ったら夫が分かってくれると思っているんです。でも、それは間違いです。

 

かつて付き合っていた時は、男性がこっちを向いてくれていて、分かろうとしてくれているから話を聞いてくれるのです。でも、今の夫は背中を向けている、なんなら耳栓もしていることを分かってください。その人に何を言っても聞く耳を持っていません。

 

聞いてくれないという前提で、夫にどういう質問をしたら興味を持ってもらえるのか考えましょう。」

 

 

二者選択話法を駆使する

陽子さんは、生活必需品ではないものの営業をしていたので、クライアントに最初に価値観を植え付けて、購買意欲を上げて購入してもらっていました。

「これは不倫している男性にも通用する方法で、まず彼らに興味を持ってもらうことがファーストステップです。

 

注意や興味を持ってもらえるような日常の作戦を取るのですが、何も答えないような夫には、クローズドクエスチョン、二者選択話法で対処します。

 

例えば、『今日のご飯、何がいい?』と言っても絶対に答えないので、『肉と魚、どちらがいい?』と聞きます。すると、肉とか魚とか答えが返ってきます。答えやすいんです。調理法も焼くとか煮るとか、蒸すとか、どれがいいか尋ねます。いったん口を開かせたらこっちのもんです。

 

口を開かせたところから興味や比較へと発展します。営業話術は八段階ありますが、私は、注意、想像、比較、行動、満足という五段階にして夫婦問題解決に落とし込みました。

 

この方法を使えるようになるには時間がかかります。クライアントには、具体的にどのようにしたら会話ができるようになるか伝えています。」

 

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