あの人はもう、結婚しちゃいましたか?-42歳・絵美の場合(2)-【40女の恋愛事情・story3】
久しぶりに会った同じ年の古い友人は、もう子どもが中学生。
いっぽう、私には持ち家もなく、家族もない。あんな人生も、もしかしてあったのかな……。
あまり語られることのないアラフォー女性の恋愛事情をクローズアップした小説、【40女の恋愛事情】。
前回に続き、42歳・絵美の場合の3回中2回めです。
「知らないわよ。もうずっと連絡してないんだから」
「結婚してるのかな」
「そりゃしてるでしょ、もう45になるんだし」
「してないかもよ。してなかったら、どうする?」
「……」
もし彼が結婚してなかったら。
もしかしたら私たちは、もう一度、やり直せるだろうか。
「連絡してみればいいじゃない」
「連絡先なんてもうわからないよ」
「SNSで検索すればいいのよ」
ノリコはあっさりとそう言った。
だから私は、家に帰り、
検索してどうするつもりなんだろう。
でも、今、彼が何をしているのか知りたい。
少しためらったあとで、思い切って名前を入力する。
久しぶりに現れる、懐かしい人の名前に、それだけで胸がいっぱいになる。
検索結果はすぐに現れた。
彼の、少し老けた笑顔と共に……。
元気だったんだ。
私の知らないところで、生きていたんだ。
胸がたちまちいっぱいになる。
どんなに遠く離れていても、心の中でずっと彼のことを、気にしていた。
こんなに簡単に、近況を知ることができたのに、検索はしなかった。
きっと結婚してるだろうから、それを知るのが怖かった。
きっと彼は、私ではない、彼の海外赴任に同行してくれる女性と、一緒になったに違いないのだから。
この記事は
作家&エッセイスト
内藤みか
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