ウェルネスタウン・ケアンズのサステナブルホテル「クリスタルブルック・コレクション」に聞く「エコ・ラグジュアリー」の仕掛けとは?

モダン・デザインとサステイナブルに特化したホテル、クリスタルブルックコレクション。オーストラリアのケアンズでは再開発事業の一環として同ブランドの3つのホテルが2018年より順番にオープンしました。

2019年アボットストリートにオープンした「ベイリー」はアートがテーマ。2020年にはガラス張りのプールで注目を集める「フリン」がオープンしました、そして今回ご紹介するのが2018年オープン、12階建てのタワーと7階建ての本館を有する「ライリー」です。

クリスタルブルック・ベイリー支配人、Lisa Brown氏 に、クリスタルブルックが力を入れるサステナブルマインド、エコ・ラグジュアリーと、オーストラリアのヘルスケアについてお話を伺いました。

 

「思わず外へ出て体を動かしたくなる」考え抜かれた導線設計も自慢のラグジュアリー

 

――「ライリー」はとても素晴らしいロケーションですね。街へと歩き出したくなるシームレスな導線デザイン。ホテルが提唱する、ウェルネスレスポンシブルなラグジュアリーを体現しています。

 

その通り、視野的な部分でも解放感を重視しています。フィットネスを楽しみたい人がいつでも楽しめ、また散歩をしたいと感じた人ならその気持ちを妨げないよう環境が作られています。

例えば各部屋は必ずアウトサイドビューが確保され、ベランダに出て外の空気に触れることができます。各部屋のクローゼットにはヨガマットが常備され、ゲストはいつでも自分のタイミングでストレッチを楽しめます。

館内の24時間オープンのフィットネスジムには最新機材が設置されています。スパにも中庭がありますし、プールエリアをはじめどの空間もアウトドアと連動しており、どの瞬間にもエクササイズを楽しめるのです。

 

――ケアンズそのものがそうした、フィットネスの街でもあり、アクティビティが目白押しです。

ケアンズでは2011年から毎年、IRONMAN Cairns(アイアンマン・ケアンズ)というトライアスロンの世界大会が開催されます。スイム3800m、バイク180km、ラン42kmのロングディスタンスレースで、私たち「ライリー」はこの中継地点になっています。レースに協賛もしており、地域ぐるみのフィットネス、ウェルネスに参画しています。

自転車をすべて無料で貸し出しているのも特徴です。エコトランスファーという、車を使わずフィットネスの一環として散策する提案です。レセプションがアクティビティに高度な知識を備えているので、たとえばボタニカルガーデンを見たいというリクエストから、ラフティングやカヤックなどケアンズならではのアウトドアアクティビティまで、あらゆるフィットネスにすぐアクセスをご提供できます。

 

私たちはカーボンレスを推進しているので紙のパンフレットを設置していませんが、そのかわりにレセプションサイドが積極的に提案を行い、アクティビティのお手伝いをします。もちろん、ご自分でじっくり調べたい方ならばデジタルボードのタッチスクリーンで好きなものを見てもらうこともできます。

 

オーストラリア自体フィットネス意識が極めて高いのですが、中でもケアンズはこのように温暖な気候に恵まれており、国内ツーリストからもアクティビティリゾートとして人気が高いのです。サンゴ礁と熱帯雨林の両方を堪能できるスペシャルなエリアで、提供アクティビティだけで300種類以上あります。スタッフは何かをご質問いただいて「わかりません」とは決して言わず、どのようなニッチなニーズにも対応します。

 

――食べ物の面ではどうでしょうか。ウェルネスを意識したお食事なのでしょうか?

ウェルネスにとどまらず、サステナビリティも高く意識しています。まず、クリスタルブルックの取り組みとして、フードロスをなくすため80%の食材が車で3時間以内で取り寄せられる地産地消アイテムです。季節を鑑みて年に3回入れ替えを行います。また、OZハーベストという捨てられてしまう食品を無料で配布するスーパーの運営会社と連携し、ロス食材は恵まれない人に配る仕組みを整えています。

 

たとえば、パイナップルひとつとっても、皮はコンポストに、芯はジュースにと、捨てずに無駄がないよう細部まで使っています。館内で提供するすべてのメニューにアレルゲン、グルテンフリーか、地元産か、遺伝子組み換えかなどの情報をマークアップしています。

 

ここはトロピカル、熱帯なので、シーフードとともにフルーツのバリエーションがとても豊か。サラダの種類も多く、たとえば青パパイヤのサラダが人気です。私たちグループは「食で旅をする」というコンセプトを持つので、地中海、アジアンフュージョン、トロピカルのほか、ここベイリーではニューヨークスタイルのステーキハウス、南アメリカンスタイルのバー、本格イタリア料理のフリンズ・イタリアンがあったりと、本当にさまざま。その分だけ食材にもこだわっています。

朝はヨーグルトやフルーツ、ハーベストメニューやサラダなど、好きなものをピックアップできるビュッフェスタイルが人気です。フレッシュサラダのほか、アジアンメニューとしてフォーがあったり。巣ごと提供されているはちみつも人気が高く、ヨーグルトにかけたりパンケーキやワッフルにつけたりと楽しみ方が自分で選べます。

 

――サステナブルという点では、インテリアやアメニティにも工夫がありますね?

はい、まずはプラスティック不使用を目指し、ルームキーは木製です。中にICチップが入っており、リユーサブルです。携帯電話にホテルのアプリを入れれば、携帯がルームキーになるなど、利便性も考慮されたシステムを導入しています。各部屋のクローゼットにかけられたハンガーはカーボン紙で作られたもの。アメニティボトルは開業時から削減に努めており、リフィルスタイルです。

お部屋の冷蔵庫にはペットボトルの水の代わりにリユーサブルなウォーターボトルが設置され、各フロアに給水用のタップがあります。

 

オーストラリアでのウェルネスな生活って?

――リサさんご本人のウェルネスのご実践はいかがでしょうか。たとえばお食事は?

まず、私はほぼ毎日動いています。週に6日は何かしらのエクササイズで必ず体を動かすルーチンです。週に3日はウェイト、食事はその日のコンディションにあったものをプログラムを組んで。スポーツは2種類、ネットボールとタッチフットボール。もうひとつ、スイミングも欠かせません。ケアンズの人々はみんな早起きをして、まずは運動します。私もだいたい5時ごろ起きて、まずは運動。スイミングはいちばん長く継続しています。日曜だけはお休みの日です。

 

――それだけ動くとなると、食事もプロテインリッチなものに?

ローカーボは意識しています。たんぱく質はソイ、ビーフ、フィッシュ、チキンなどからまんべんなく摂取しています。「ライリー」には社員食堂があり、私は自分で持ってきたランチボックスを食べています。基本的に外食はせず、また敢えてプラスチックを使わないため前日のものをランチボックスへ。そのほうがヘルシーなのでお弁当を持ってきてる人は多いですね。

 

――3食どのようなものを召し上がっていますか?

朝はオムレツなど卵、またはスムージーを。りんごは1日1コ必ず食べています。「1日1コのりんごはドクターを遠ざける」と言いますから。

 

お昼はオイルを使わないお料理を。チキンもローストチキンなどヘルシーなものを心がけます。一緒に野菜をローストしてたくさん作っておき、ローストチキンならサンドイッチに入れたりします。ランチは毎日だいたい30分くらいで食べています、食べながら仕事の話はしません(笑)

 

手のひらサイズが1人前200gという、palm size for proteinの目安も使います。ビーフも何でも、たんぱく質は手のひらサイズを目安にしています。

 

食事のメインはランチで、仕事でお付き合いがあれば夜にお酒を飲むこともありますが、家ではお酒は飲みません。総じてケアンズの人たちはそんな感じで、朝が早く、夜も早い、とてもウェルネスコンシャスな街です。みなさまのご来訪を楽しみにお待ちしています。

Riley, a Crystalbrook Collections Resort
131-141 The Esplanade, Cairns, QLD, AU, 4870

https://www.crystalbrookcollection.com/riley

 

>>>ちょっと待って、その前にケアンズってどんな街???「訪れた人がみんな、自然と走り出したくなる、健康に効く街なんです!」

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