酔って寝ていたら、上司が覆いかぶさってきて…。「信頼していた人に襲われた」事実が私に残した大きな傷は(後編)
「うかつな女」より「軽い女」と思われたい
週明けに出勤した後は気まずさが限界点に達して、逆に明るく「もう飲みすぎて、まだダルダルですよ藤原さん」と満面の笑みで自分から話しかけてしまったという悦子さん。
「藤原さんは、許されたと思ったのか『いや、まぁたまにはいいんじゃないか。次は俺も飲みたいから電車で行こう』とヘラヘラしていました。『ガス抜きにしかならないけど愚痴ならいつでも聞くぞ』と、鷹揚な笑みを浮かべていましたが、もう、尊敬の気持ちは消えていました」
その後も、「いい肉の日だから焼き肉行くか」「サウナの通り道だから送ろうか?」など声をかけられることがあったそうですが、悦子さんは理由をつけて断っていたとのことです。
極力自然に振る舞っても挙動不審な面もあったのか、一緒に飲んだ同期女性は「あの日、何かあった? 大丈夫」と聞いてきたそう。その時点ではまだパニックが抜けていなかったという悦子さん。
「私は『楽しかったよ? 息抜きになったし、大学時代のサークルを思い出した』と強がりを言ってしまいました。うかつで気の毒で弱い女性と思われるよりは、自由奔放な一面がある軽い女、と思われたほうがマシだと思いました」
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