30代で婚活するなら妥協が必要?「年収2千万」を条件にした女性が見た現実は(後編)
婚活ではほとんどの男性が「仕事をしている女性」を希望
そうなると、残りは「年収2,000万円」。まず私がF香さんに確認したのが、「仕事を続けるつもりはないのですか」ということです。すると、「仕事がイヤなわけではないですし、べつに続けてもいいんですけど…」と曖昧な答えが返ってきました。どうしても仕事がつらくて続けられないならともかく、「結婚するから仕事を辞める」という考えは、あまりにもリスキーです。
婚活市場でも、私の体感では9割9分の男性が仕事をしている相手を希望しています。30代以下の世代なら男女ともに、「仕事も家事育児もパートナーとシェアするのは当然」と考えている人がほとんどです。F香さんが望むような結婚生活を送りたいのなら、相手の収入だけを頼みにするのではなくて、2人で働いて世帯年収を上げることを目指すほうが現実的です。
ちなみに、F香さんの上司である50代の部長は、専業主婦の妻と2人の子どもを1人で養っていることがわかりました。いくつも習い事をして私立の学校に通っているなど、たとえ年収1,200万円でも、それでは生活に余裕がないのも無理はありません。
「年収2,000万円」から「800万円」へ条件を妥協⁈
F香さんには、自分の理想の結婚生活を改めて思い描いてもらうことにしました。「確かに、年収2,000万円の同世代の男性に選ばれて、養ってもらうという未来は想像できないです」というF香さんの表情は、スッキリしているように見えました。
「実は、会社で正社員への登用試験を受けてみないかと言われているんです」とF香さん。「結婚して子どもができたら辞めるつもりだったから、契約社員のままでいるほうが気楽かなと思っていたんですけど…」
結婚はともかく、F香さんが子どもを持つことになるかどうかはわかりません。不確定な未来のために目の前にある可能性を潰すのはあまりにももったいないことです。
正社員になったF香さんは、当然ながら年収もアップ。婚活アプリに加えて、結婚相談所に登録することにしました。「年収の条件は、800万円にします」とF香さん。「私も仕事をがんばって、2人で世帯年収を上げることを目指します」
年収2,000万円から800万円へ。一見、条件を妥協したように思えるかもしれませんが、けっしてそうではありません。自分自身を見つめないまま、現実とかけ離れた条件を掲げても「理想の結婚」に近づくことはできません。理想の結婚は、今の自分が歩んでいる延長線上にあります。そして、幸せは相手に一方的に与えてもらうものではなくて、2人で築いていくものです。
そのことに気づいてリスタートを切ったF香さんは、きっと理想の結婚相手に出会えるはずです。
▶▶年収2千万のお相手を所望する彼女。その「2千万」の根拠は…
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次回の働く女性の「婚活ストーリー」もお楽しみに。
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