夏だけじゃない!冬にも「土用」があるのを知ってますか?冬土用に食べておきたい「納得の食べ物」1つは海のもの、残りは?
こんにちは、再春館製薬所の田野岡亮太です。
2026年は1月5日から19日までが小寒。1月17日から冬土用に入ります。
1年に二十四めぐる「節気」のありさまと養生について、ここ熊本からメッセージをお送りします。
【田野岡メソッド/二十四節気のかんたん養生】
冬土用が始まります。1年に4回訪れる「変化の期間」です
冬土用は冬から春への変化の期間です。“変化”と言えば、気遣いたいのは脾の機能です。腎の機能には「先天の精(せんてんのせい)」があり、脾の機能は「後天の精(こうてんのせい)」を作ります。腎の中には生まれるときに親からもらったエネルギーが満ちています、これが先天の精。後天の精は、生まれた後に食べたものを消化することで作られ溜まっていくエネルギーです。両方を使いながら人間は動いていきます。
1年でいちばん寒い時季なので冷えが苦手な“腎への気遣いが大切ですが、腎に貯まる精は食べ物からしか得られないので“脾”にも気遣いの意識を向けて欲しいです。また、冬から春への“変化の時季、土用”なので、冬の期間の最後にあたる大寒の時季には“脾”への気遣いを少し多めにしていただいても良いと思います。
再春館製薬所への通勤道シリーズ、先日は「なずな」が畑の法面で花を咲かせていました。春の七草のひとつで、1月7日の七草がゆのひとときだけ身近な存在になりますね。なずなを食材とした場合の効能に少し触れてみましょう。
なずなは「身体の水分のめぐりを良しくて、消化機能を和やかな状態にし、肝の機能を助けて目の疲れを改善する」働きが期待できます。つまり、寒い冬の期間で身体の水分のめぐりは滞りがちなのでサポートしましょう、年末年始は食生活が乱れやすいのでおなかのコンディションを和やかにしましょう、これから肝の機能が働きたくなる“春”の季節を迎えるので肝の働きを予めサポートしましょう、といったところでしょうか。
なずなからのメッセージを紐解きましたが、「身体に嬉しい効能の食材が7種類も使われている七草がゆ」と考えると、小寒の時季の五臓六腑にはとても嬉しい組合せが受け継がれている…と感じます。
そんな冬の土用に食べておきたい2つのレシピ、1つめは「蒸し鯛」に…
“腎・脾の機能にうれしい食材”でおススメなのは、鯛、しいたけ、ねぎ、にんじん、生姜、シソ、なめこ、いか、ブロッコリー、にんにく、トマトなどが挙がります。
これらの“腎・脾の機能にうれしい食材”を使ったおススメレシピの1つ目は「蒸し鯛のなめこ餡かけ」です。
熊本県は天草(あまくさ)の海で鯛の養殖が盛んなので身近な魚です。産卵期の3月から6月にかけて、水揚げされた鯛はとても鮮やかなピンク色の発色となるので“桜鯛(さくらだい)”と呼ばれます。1月後半から3月の桜が咲く頃、鯛は産卵期に向けてエネルギーを蓄えようと餌をガツガツと食べる時季に入ります。この時季の鯛は身体に栄養を蓄えるので美味しい時季とも言われます。まさに“旬”を迎えるので、身体に摂り入れやすい方法を紹介したいと思い、レシピにしてみました。
今回の鯛はうろこをとって内臓を抜いた尾頭付きのものですが、切り身を使っても良いです。小さいれんこ鯛で作ることもできます。
作り方は、鯛(1匹)に酒(大さじ2)・塩(少々)で下味をつけて、ねぎ(青い部分:1本分)・薄切り生姜(1片)と一緒にして10分間蒸します。水(300ml)を鍋で沸かし、薄切り玉ねぎ(1/2個)・薄切りしいたけ(2枚)・千切りにんじん(1/2本)・なめこ(100g)・鶏ガラ粉末(大さじ1)・しょうゆ(大さじ4)・みりん(大さじ4)・酢(大さじ2)・こしょう(少々)を加えて煮立たせた後、水溶き片栗粉(片栗粉:大さじ1)でとろみをつけます。器に蒸した鯛を置き、なめこ餡をかけて、その上に千切りシソ(4枚)・白髪ねぎ(白い部分:1本分)を乗せたら出来上がりです。
旬を迎える鯛は「身体に精を補い、水分のめぐりを良くして脾と腎の機能を助ける」働きが期待できます。中国の古代思想である陰陽論から考えると、“精”は陰・陽に分かれる前の“源”と捉えることが出来るので、精を補う鯛はとても身体に嬉しい食材と紐解くことが出来ます。
餡かけ具材のなめこは「身体に気を補い、水分のめぐりを良くして、腎の機能を助ける」働きが、しいたけは「身体に気を補い、胃と肝の機能を助けて、便通を良くする」働きが、にんじんは「身体に潤いと血を補い、潤いのめぐりを良くして気を降ろし、食欲を促進して、目の疲れを改善する」働きが期待できます。そして、玉ねぎは「身体をめぐる気・血・水分のめぐりを良くする」働きが期待できます。つまり、「なめこ・しいたけ・にんじんで補われた気・血・水分」が「玉ねぎによって身体の中をめぐる」ことによって「腎・肝・脾の機能の助けになる」と、冬土用にサポートしたい腎・脾の機能にピッタリ当てはまります。
冬土用は大寒の時季でもあるので“冷え”に対するケアもしたいのですが、先ほどの玉ねぎと味付けで登場した生姜、最後に飾りつけたねぎ・シソが全て「温性」の食材です。
これから旬をむかえる鯛を中心に、餡かけ具材・味付け食材のすべてが「腎・脾の機能を助けるひとつのチーム」になります。手間がかかるように見えてかからず、ごちそう感があふれる一皿にもなるのでおススメレシピとして紹介させていただきました。
えびチリならぬ「いかチリ」がこの季節の身体を整えてくれる理由とは?
2つ目も脾の機能を補うレシピとして「マイルドいかチリ」を紹介します。いかは種類によって旬の時季が異なりますが、寒さのピークに旬を迎えるいかと言えば「甲いか(こういか)」が印象的です。
甲いかは他の種類とは異なり「丸くて大きな胴体の中に、ボート状の硬い板のような“甲”を持っている」ので甲いかと呼ばれます。12~1月の寒い夜中から明け方にかけて、熊本港でいか釣りをしたのが私が釣りを始めたきっかけでした。冬が旬の甲いかを求めて、極寒の夜中に真っ暗な海に向かって釣りをしたことを思い出しながらレシピにしてみました。
ケチャップは自分で作っても市販品を使っても良いですが、今回は手作りケチャップのレシピを紹介させていただきます。
作り方は、ブロッコリー(1房)は小房に分けてから下茹でします。にんにく(1片)・生姜(1片)はみじん切りにして合せておきます。ねぎ(10cm)はみじん切りにして分けておきます。いか(200g:ボイル刺身用)は4cmほどの長さに切り、酒(大さじ1)・塩こしょう(少々)で下味をつけます。(いか1杯をさばく場合は、甲・ワタを取り、洗って皮をむいてサッと塩ゆでします。胴は輪切りに、足は4cmほどの長さに切って下味をつけます。)
次に“手作りケチャップ”を作ります。玉ねぎ(1/4個)はざく切りに、にんにく(1片)は薄切りにします。トマト(1個)はヘタの反対側に十字の切り込みを入れ、お湯で10秒ほど茹でた後、流水で洗いながら皮をむいてざく切りにします。玉ねぎ・にんにく・トマトを合せてミキサーにかけて、なめらかになったら鍋に移して中火で熱し、酢(大さじ3)・砂糖(大さじ2)・塩こしょう(小さじ1)を加えて、煮詰めてケチャップ状にしたら出来上がりです。比較的短い手順で作れるので、食べる都度作るのがおススメです
最後に“火入れ調理”をします。フライパンにごま油をひき、いか・ブロッコリー・みじん切りにんにく・みじん切り生姜を炒めます。いかに火が通ったらみじん切りねぎ・手作りケチャップ・しょうゆ(小さじ1)・砂糖(小さじ1)、水(大さじ2)を加えて中火で煮詰めた後、水溶き片栗粉(片栗粉:大さじ1)で全体にとろみをつけたら器に盛りつけて出来上がりです。パッと見では手がこんでいるように見えますが意外と簡単に出来て、“手作りケチャップ”のおかげでとても深い味わいを感じることが出来るレシピです。
いかは「身体に血と潤いを補い、血のめぐりを良くして食欲を促進する」働きが、ブロッコリーは「食欲を促進して、腎の機能を助けて身体を強く健康にする」働きが期待できます。つまり、いかとブロッコリーを一緒にすることで「食欲促進&腎の機能の助けになり、血のめぐりが改善されて身体が強く健康になる」という働きを摂り入れることが出来るので、小寒&冬土用の身体にはとても嬉しい組合せです。そこに風味づけで加えた生姜・にんにく・ねぎは“脾に働きかける温食材”トリオですので、寒さがもっとも深いこの時季にはピッタリです。
手作りケチャップで用いたトマトは「身体に潤いを補ってめぐりを良くし、食欲を促進して、肝のコンディションを整える」働きが期待できます。ケチャップを“手作り”することで「潤いのめぐりを良くする」「(次に訪れる春に活躍する)肝のコンディションを整える」働きまでプラスできます。
スーパーで普段から見かける食材の組合せですが、小寒の時季の身体に嬉しい組合せになることをお伝えしたいと思い、おススメレシピとして紹介させていただきました。
まだまだ寒さの続く小寒の時季ではありますが、“脾”の機能への意識づけから「春への準備」を始めてみましょう。次は、「冬の本番」&「冬土用真っ只中」の大寒の暦です。
連載中の「田野岡メソッド」が書籍になりました!
「身近にある旬の食べ物が、いちばんのご自愛です!」 田野岡メソッド連載で繰り返し語られるこのメッセージが、1冊の書籍にまとまりました。近所のスーパーで手に入る身近な食材を使い、更年期をはじめとする女性の不調を軽減する「薬膳」を日常化しませんか?
日本の漢方では「その症状に処方する漢方薬」が機械的に決められていますが、本来の中医学では症状と原因は人それぞれと捉えます。それに合わせた効果的な食事を「薬膳」とし、食で養生するのが基本なのです。
田野岡メソッドに触れると、スーパーの棚が「薬効の宝庫」に見えてきますよ!
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