女性が「もう子どもを産むことはない」と思う年齢は何才?
前回のコラム「子どもがいない女性が抱える“もやもや感”。100人の本音とは」の中でもふれたように、子どもを産む・産まないの分岐点は女性にはある。
子ども産まないと決めていなくても、いつの間にか時が流れて、気がつけば年齢を重ねてしまったという女性も少なくない。では実際、女性はいつ頃、「もう子どもを産むことはない」と思うのだろうか。
子どもを産む年齢の“もやもやゾーン”とは
拙著『誰も教えてくれなかった 子どものいない人生の歩き方』で実施した、「子どもがいない女性の意識調査」によると、もう子どもを産むことはないと思ったのは、40代前半が35.3%でトップ。
不妊治療費の助成は、2016年から42歳までと年齢制限が設けられた。不妊治療費の助成と子どもを諦める年齢はリンクしていて、40代前半で区切りをつける方が多いようだ。次いで、30代後半の 18.8%になり、30代後半から40代前半で全体の半数以上を占める。
女性にとって子どもを「産む」、「産まない」、「産めない」は、30代後半から40代前半が“もやもやゾーン”のピークといえそうだ。その間、妊活して子どもを授かり産める人もいれば、努力したのに叶わない人もいる。個人差があるからこそ、「もやもや」するのだろう。
子どもを持たなかった、一番の理由は?
メディアが報じる芸能人の高齢出産ニュース、女性誌が取り上げる「40代で授かりました」の成功例は、産めずにいる女性たちを“もやっ”とさせる。
同意識調査で、「子どもを持たなかった理由」を聞いたところ、一番の理由は「タイミングを逃したから」だった。最初から子どもを持たないと決めていたのではなく、いまは時期ではないと先送りした、あまり深く考えずに過ごしていたら産める時期が過ぎていたなど、タイミングを逃して産みそびれてしまったケースは案外多いのだ。
他に、身体の問題や努力したが授からなかった、育てる自信かなかったことを理由にあげる人も少なくない。
本書のなかで、武蔵大学 社会学部社会学科 千田有紀教授は「結婚していいことと、子どもを産んでいいことはすごく似ていて、結婚とはどういうことだろう、子どもがいたらどうなんだろうと思い悩まなくて済むこと」だと語ってくれた。
結婚すること、子どもを産むこと。
それがいいとか、悪いとかではなく、人それぞれ違って当然なのだけれど、私たちは自分が体験できなかったことに、なんだか“もやもや”してしまうのだろう。
子どもがいないことに、大なり小なり“もやもや”してしまうのは、たぶん「女だから」なんだと思う。
次回は、12/30に更新予定です!
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