中谷美紀「ケイゾク不倫」を終わらせ略奪スルーで拓いた大女優への道

2017.12.22 LIFE

略奪妻たちの共通点とは

たとえば、上述した松方・仁科夫妻も松方の浮気で離婚しました。仁科の離婚宣言と共に、松方の不倫の証拠として、駆け出しの女優と釣りをしている姿が週刊誌で報じられましたが、この時も世間はあまり仁科に同情的ではありませんでした。ここでも“因果応報”で、「奪ったから、奪われた」と言われてしまうのです。

 

略奪の怖さを一番知るのは、略奪妻本人でしょう。

 

家庭を万全なものにするためでしょう、略奪妻たちは、仕事をやめて家庭に専念しています。

ミスチル・桜井和寿の妻で、元ギリギリガールズ・吉野美佳は結婚を機に引退、三人の子どもを育てています。とんねるず・石橋貴明の妻、女優の鈴木保奈美も芸能界を引退し、三人の子育てに余裕が出た頃に復帰するまでは家庭一筋でした。芸能活動なんてして、みすみす家を空けた日には、違う誰かに奪われる可能性が出てきてしまうことがわかっているのだと思います。

 

そういう意味で、結婚しないでよかったのではと私が勝手に思っているのが、女優の中谷美紀です。もう破局してしまいましたが、中谷の十年単位のパートナーと言えば、俳優・渡部篤郎でした。

 

渡部は売れない俳優だった頃、モデルのRIKACOと結婚していました。RIKACOは青年実業家と婚約していたそうですが、どこか物足りなさを感じていたそうです。そこへ、年下で、仕事もあまりない篤郎にぐいぐい口説かれ、将来性を感じて婚約を破棄、篤郎と結婚します。

 

予想どおり、篤郎はブレイクしました。RIKACOの「アツロウが売れるって、一目見てわかったワケ」と自慢のボルテージは上がる一方でしたが、売れた途端に「ケイゾク」(TBS系)で共演した中谷と不倫が始まり、離婚に至ります。

 

“勝つ不倫”を続けるために、直視すべきは・・・

ここまでならよくある話ですが、中谷&渡部は結婚を急ぎませんでした。二人の交際は十数年に及び、中谷は第35回日本アカデミー賞優秀主演女優賞、第9回アジア・フィルムアワード、第21回読売演劇大賞最優秀女優賞など、日本を代表する女優へと成長を遂げます。俳優業は賞の数で価値が決まるものではないと思いますが、中谷が舞台、映画と分野を問わず、実力をつけていることは確かです。渡部より中谷のほうが役者として成長したとみてもいいかもしれません。

 

二人の交際中、何度か結婚報道はありました。前妻RIKACOとの間の子が成人したら、二人は結婚するという説が有力視されていましたが、その時が来ても、動きはありませんでした。

 

代わりに二人の間に破局説が流れ、渡部は11歳年下の一般人女性と結婚してしまいます。「女性セブン」(小学館)によると、渡部の母に介護が必要になり、女優である中谷に介護をさせるのは忍びないので別れを選択したと美談調で書かれていましたが、なぜ介護のすべてを中谷が担当する前提になっているのか、非常に謎です。わかっているのは、渡部が再婚相手と再婚一年半の間に二人の子供を儲けていることだけです。

 

「ボクらの時代」(フジテレビ系)で、中谷は「『オレが稼いできてやったんだ』って言われてハイハイかしづくのは、ちょっと私の性格上無理」と発言しています。これはおそらく専業主婦は無理宣言と言えるでしょう。だとしたら、渡部とは結婚しなくてよかったのではないでしょうか。ちなみに渡部の現在の妻も専業主婦です。

 

略奪される男というのは、独特の薄情さがあると私は思っていますが、渡部もご多聞に漏れません。「ダウンタウンなう」(フジテレビ系)に出演した渡部は、ダウンタウンに「僕、結婚したんですよ」と例のかすれ声で報告しましたが、再婚と言わないところに渡部の冷たさを感じずにいられませんでした。RIKACOと二人の子どもが“なかったこと”にされているように感じたのです。今までも、きっとこれからも、自分に必要のないものは、どんどん切り捨てるタイプなのでしょう。

 

“勝つ不倫”を続けることは、パートナーの残酷さを直視し続けることと同じだと思います。
「勝てば官軍」主義の私ではありますが、“勝つ不倫”が本当に自分にとって幸福であるか、もう一度考えてほしいとも思うのです。

 

 

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