モラハラに気づいても夫から離れられなかった。でも「手放すことは終わりではなく、新しい扉を開くこと」と友達から言われて

2025.02.22 LIFE

夫婦問題・モラハラカウンセラーの麻野祐香です。

今回は、結婚10年が過ぎるうちに、夫の言うことが正しい、自分が悪いと思い込んでしまったDさんのお話をもとに、モラハラの影響と、そこから抜け出すための視点についてお伝えしたいと思います。

この記事の前編では、「学習性無気力」や「ガスライティング」などによって、Dさんが夫のマインドコントロール下に入ってしまった顛末を説明いたしました。

 

モラハラから抜け出す第一歩、「客観視」について

モラハラを受け続けると、「認知の歪み」が生じます。 特に、相手からの否定的な言葉や態度が繰り返されると、被害者は次第に「学習性無力感」に陥り、「自分が悪い」「私が至らないから怒られる」と思い込むようになります。

しかし、夫の行動と自分の思い込みを「客観視」することで、この歪んだ認知のループから抜け出す第一歩を踏み出すことができます。

 

1. 自分を第三者の立場から見る

「もし自分が友人だったら?」 「他の人がこの状況を見たらどう思う?」

これは、メタ認知(自分の思考を俯瞰する力)を活用する方法で、モラハラによる「主観的な思い込み」を緩和し、冷静に状況を整理する手助けになります。

 

2. 自分に向けられた言葉を「自分以外の人」に当てはめる

「もし友人が同じことを言われていたら?」

「自分はその友人にどう声をかける?」

こう考えることで、「これはおかしい状況かもしれない」と気づきやすくなります。 特に、モラハラの影響で“正しさ”の基準が相手の価値観に支配されている場合、この方法は洗脳を解く鍵になります。

 

3. 「本当に自分が悪いのか?」と疑問を持つ習慣をつける

「どうして私はそう思ってしまうのか?」

「事実と、私の思い込みはどう違う?」

少しずつでも、こうした問いを持つことで、「相手の言葉=絶対」ではないことに気づき、モラハラの影響から抜け出していくことができます。

つまり、客観視とは「洗脳を解くプロセス」なのです。 モラハラの影響を受けていると視野が狭まり、正常な判断ができなくなります。そのため、「自分の置かれている状況を他人だったらどう感じるか?」という視点を持つことがとても重要になります。

 

「これは洗脳だ」とわかった後も、なかなか行動を起こせなかった。その理由とは 次ページ

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