「壁を殴りながら笑う夫」から、バッグひとつで逃げた朝……「昼逃げ」は、私の命を守るための選択だった
「普通に別れる」なんて、できるはずがなかった
それでも、Mさんは子どもと一緒に家を出ました。なぜなら、それしか選択肢がなかったからです。
声を上げれば怒鳴られ、泣いても冷笑される。そんな家庭の中で、「話し合って普通に別れる」なんて、夢のまた夢でした。
何も知らない人は、こう思うかもしれません。
「我慢できなかったの?」「もっと冷静に話し合えたんじゃないか」と。
しかし、話し合いができない関係、恐怖で支配される関係が、心をどれだけ傷つけるのか考えてみてください。
Mさんが逃げ出すことを決めたのは、「生きる」ため。これ以上自分を壊さないために選んだ、たった一つの方法でした。
「逃げたことで、やっと息をすることができた気がします」
そう話すMさんには、今では笑顔も見られるようになりました。
“昼逃げ”という決断は、決して後ろ向きな逃げではなく、「生き直す」ための第一歩です。それは、自分と子どもの命、そして尊厳を守るために必要な選択でした。
現在、Mさんは支援センターの協力のもと、離婚調停中です。まだ離婚成立までは時間がかかりますが、Mさんはこう話しています。
「一緒に暮らしていたときの恐怖に比べたら、今のほうがずっと頑張れます」
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この記事は
モラハラカウンセラー
麻野祐香
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