婚活中の40代独女が、映画『8年越しの花嫁』をみて思った2つのこと
「意識が戻らない恋人を、あなたは何年待てますか?」 もしそう聞かれたら、自分はなんて答えるだろう。婚活中の40代独女が、映画『8年越しの花嫁』を観に行ってみた。リアルガチな自腹で。そこで感じたことを書いてみたいと思う。
自腹ならでのリアルな感想
最初にお伝えしておこう。この映画『8年越しの花嫁』の原作本は弊社・主婦の友社の発売である。そのため、社員は試写会へ行くことも可能だったし、割引券を購入することもできた。しかし! 私はあえてそれで観に行かないという選択をした。それは、OTONA SALONEが本音とリアルを追求するメディアだからだ。以前、バラエティ番組『虎の門』で映画監督の井筒和幸氏が「こちトラ自腹じゃ!」というコーナーで映画批評をしていた。私はこのコーナーが好きだった。
自腹で観に行ってこそのリアルな意見、批評。褒めることもあれば、批判することもある。場合によっては映画を観ながら寝ることもあった。これが、メディアの真の立ち位置なんじゃないかと。
だからOTONA SALONEで映画評を書くなら、一度は自腹でやってみたいと思ったのだ。
観た人の9割が泣く? ホントに?
原作本はすでに読んでいたので、あらかたの内容はわかっていた。そんなバイアスがあっても感動するのか? 泣けるのか? 12月から公開されており「観た人の9割が泣く」という触れ込みだったが……。
結論から言おう。泣いた。最後のほうは特に涙が止まらなかった(あ、もともと涙もろいほうだった)。
ここから一部ネタバレになるけれど。
個人的にもっとも涙腺が崩壊したシーンは、佐藤健さん演じる尚志が、土屋太鳳さん演じる意識の戻らない恋人・麻衣に向けて録画した動画のシーン。このストーリーは実話なので、尚志さんがどんな気持ちでこの動画を来る日も来る日も撮っていたんだろう。彼女の意識が戻らなくて、もしかして観てもらえないかもしれないのに。数本の動画ならなんとか続けられるかもしれないが500本以上って……。ずっとずっと本気で意識が戻ると信じていなければできないことだ。
深い愛、見返りを求めない愛、信じ続ける愛。尚志さんに感情移入して涙した。
涙だけじゃない。萌えポイントでもある
また、このシーンは泣けるだけでなく、萌えポイントでもあるのだ。佐藤健さんがたまらなく可愛い!!!原作の当時2006年からの状況をそのままにしているので、ケータイがいわゆるガラケー。しかもみんなが今ほど動画撮影に慣れていないころ。だから、あえて目線がカメラよりちょっとズレた状況で映画でも撮影している。つまり、映画のシーンを撮影しているのではなく、まるでプライベートの佐藤健さんが恋人にむかって撮った動画を見せてもらったようで、これは本当にたまらない!! キュンキュンする!!
最初はピンと来なかった
実は原作を読んだだけのとき、都会的なオシャレイケメンの佐藤健さんが、素朴なイメージの尚志さんを演じるというのがちょっとピンと来なかった。なんとなくイメージと違う気がしたのだ。
しかし!
佐藤健さんが主演で、よかった。すごくよかった。キュンとした。やっぱり俳優さんってすごいな。映画『8年越しの花嫁』は、佐藤健さんのプライベート動画とも思えるこのシーンを観に行くだけでも十分の価値があると、40代独女は思った。むしろ大人料金1,800円はお得だ!!
私は何年待てるのか?
映画『8年越しの花嫁』を観終わって、改めて冒頭に書いた「意識が戻らない恋人を、あなたは何年待てますか?」に対する答えを考えてみた。
私は待てる、と思う。ずっと。尚志さんのように8年でも、たぶんそれ以上でも。
相手は『8年越しの花嫁』のストーリー同様、ただの恋人ではなく結婚の約束をした恋人。私はそこまで思える相手じゃなければ、結婚しようと思わない。そしてそこまで好きになった相手に対して、自分ができることは最大限やりたい。そうじゃなかったら一生後悔すると思う。
40代独女、改めて結婚と出会いを考える
結婚相手を決める基準は人それぞれ違う。好きになる深さだって違う。
約1年5カ月婚活中の40代独女。ずっと結婚する気がなかったけれど、そして今でも結婚することがベストな答えなのかはわからないけど、もし結婚するのなら。私はずっと一緒にいたいと思える人としたい。というか、そう思わないくらいなら別に結婚しなくてもいい。婚活中だけれど、結婚しない選択を今でもありだと思っている。
だから、ずっと一緒にいたいと思える相手に20代で出会えた尚志さんと麻衣さんが、とても素敵だと思った。一生の中でそんな相手と出会える人は、いったいどのくらいいるのだろう? 結婚したすべての夫婦がそう思っているとは限らない。
婚活中の40代独女が映画『8年越しの花嫁』を観て思ったことが2つある。
ひとつは、自分にとって結婚は病気になろうが意識がなくなろうが、ずっと一緒にいたいと思える人とじゃなければしないということ。
もうひとつは、深く愛せる人との出会いは、どこであるかわからないということ。あまり気が乗らなくても、お腹がちょっと痛くても、行ってみることが大事。
相変わらずどうにも展開がゆっくりな40代の婚活だが、私らしくマイペースに、でも立ち止まらず行ってみようと新年早々思うのだった。
■2017年12月から公開中
■原作はまた映画とちがった、素朴な語り口に感動!
コミカライズ版 8年越しの花嫁 奇跡の実話 (COMICAWA BOOKS)
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