「もう限界」怒鳴られながら電車に乗った私が、夫を振り切って向かった先と“支配の鎖”を断ち切った瞬間
夫への気持ちが一瞬で消え、私は実家へ向かった
「お前らは勝手に電車で帰ればいい」
夫がそう怒鳴った瞬間、A子さんの中で何かが「プツン」と音を立てて切れました。それまで、なんとか夫に合わせよう、家族としてやっていこうと努力していた思いが、嘘のようにスッと消えていったのです。
A子さんは何も言わずに子どもの手を取り、無言のまま駅へ向かいました。そして夫には何の連絡もせず、電車に乗り込みました。
行き先は、自宅ではなく実家。
何本もの着信が夫から入っていましたが、A子さんはスマートフォンの電源を切り、着信に一切応じませんでした。実家に着くと、A子さんは両親にこう告げたといいます。
「もう限界。離婚したい」
その言葉を最後に、A子さんはまるで糸が切れたように倒れ込むようにして眠ってしまったそうです。
幸い、両親は「味方」になってくれた
突然帰ってきた娘の様子を見て、A子さんの両親はすべてを悟ったようでした。
「よく頑張ったね」
「なんで、そこまで我慢してたんだ」
そう言いながら、A子さんの言葉を遮ることなく静かに聞いてくれました。
以前から夫との関係に何か問題があるのでは、と感じてはいたけれど、まさかここまで追い詰められていたとは思っていなかった……。泣きながら話す娘の姿に、両親は深く心を痛め、こう決意したのです。
「もう、これ以上あの男の元には戻さない」
そこからは、離婚に向けた準備や夫とのやりとりをすべて両親が担ってくれました。
両親との話し合いで見えた夫の本性 次ページ
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