「なんで私だけこんな目に…」仕事、育児、自己啓発、すべてを頑張って「燃え尽きた」ワーママをさらに襲った「息子の不登校」

2025.08.26 WORK

自分の抑うつは少しずつ安定していくものの……こんどは小5の長男が「学校に行きたくない」と号泣

 

A君の様子に変化が表れたのは、まいこさんのメンタルが安定し、社会復帰を目指し始めた頃のこと。

 

「1年生の頃から登校しぶりはありましたが、頻度が高くなったのは小学4年生の時です。長男はマイペースな割に繊細で、気を使いすぎる性格。保育園の頃から気にはなっていましたが、基本的には人懐っこく愛嬌のある子なので、友達にも恵まれて大きな問題はなく過ごしていました。穏やかに園生活を終え、小学校低学年の頃も帰宅してから“人疲れしてソファでグッタリする”くらいで、親が話を聞くなどケアをしていればなんとかなると思っていました」。

 

A君が4年生になった夏休み明けから、体調不良で休むことが増え始めます。その頃、家族の通勤の都合により引っ越しをすることに。東京都内の転居ではあるものの学区が変わりました。長女はすぐに馴染んで元気に登校していましたが、A君は登校を渋るようになり、5年生になったある朝ついに「学校に行けない」と号泣。

 

「私もバーンアウト経験者ですから、“これはまずい泣き方だ。無理に行かせちゃいけない”と直感しました。あまりに絶望的な泣き方をするので、『休んでもいいよ』と伝えると、長男は『休んだら勉強が遅れる。馬鹿になるかもしれない。僕はダメになる』と必死に訴えてきました。私は職場に連絡して当時受講していた復職プログラムを休み、『勉強は通信教育でもできるから大丈夫』と説得を重ねました」。

 

A君は休養を受け入れたものの、勉強への不安は根強かったといいます。

 

「彼の状態を見て、“これは専門家に相談しなければ”と判断しました。すぐに、区のこどもと家庭の相談窓口や、児童・思春期精神科のあるクリニックに連絡して予約。医師やカウンセラーと話しながら、“まずは休養を”という方向性で動き始めました」。

 

その間も、A君は通信教育の勉強を淡々と継続。むしろ、それが彼の安心材料にもなったのだとか。

 

「普通、こんなことになったら勉強なんてやめて休めということになるでしょう。でも逆に、勉強は、彼にとって“取り残される不安を和らげるツール”なんだと気づきました。また、クリニックでの診察を通じて、知的障害のない自閉スペクトラムの傾向があり、“大人数の環境で神経が過敏になりやすい”という特性も判明しました」。

 

繊細な我が子に発達障害があるという可能性は考慮していたものの、診断名は意外なものだったそう。

 

「自閉症スペクトラムです。確かに長男はこだわりは強いタイプですが『人の顔色を伺って気疲れしやすい』という性格から、むしろADHD寄りなのでは? と勝手に思っていました。しかし医師からは、ひとくちに自閉症スペクトラムといっても、様々なタイプがあると説明を受けました」。

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