どこからが「不倫」ですか?夫はいるけれどまだ恋をしたい【♯婚外恋愛1】
「要は、恋愛してみたかったんでしょ? 旦那さん以外の人と」
既婚という立場を有利に利用し、面倒な身体の関係なく、ただ恋愛感情だけを無尽蔵に与えさせる恋愛。
それが手に入るものである、とA子は本当は知っていた。
今の生活を失いたくない気持ちと、それでも手にしてみたかった新しい「欲望」。
結局、A子は彼と肉体関係なしで過ごすうちに、恋に落ちてしまったのだった。
アンバランスな付き合い方
仕事でもプライベートでも、約束は遂行するべきと当然のように考えているA子は、彼の「約束」が翻らないことを願っている。
最初からプラトニックを前提に始まった恋なのだから、それを通して欲しい。
これ以上求めないで欲しい。
「ふたりで旅行なんて、もう不倫と変わらないじゃない」
そう言って、A子は頭を抱えた。
何を今さら、と言おうとして、ふと気づく。
A子は「肉体関係を持たないなら不倫ではない」という第三者の言質を取りたいだけだ。ならば答えは簡単。
「それなら、関係を切るしかないんじゃないの?」
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