南果歩、離婚説浮上から考える「不倫されるのは妻が悪いのか?」問題
渡辺謙の不倫が全く意外でなかったワケ
このカップルが離婚してもしなくても、それほど驚きはありませんが、この不倫騒動、既視感があります。
ケン・ワタナベの出世作は、1987年の大河ドラマ「独眼竜政宗」です。大河ドラマ史上、最高視聴率(39.7%)を獲得、スターの仲間入りを果たします。しかし、その2年後、初の映画主演を前に、白血病であることが発覚します。当時の白血病は治療が困難な病気の代名詞でもありました。若いスターを襲った悲劇より衝撃的だったのは、ケン・ワタナベの泥沼離婚裁判ではないでしょうか。
10年以上前、ケン・ワタナベの最初の妻で元モデルが、「週刊文春」で離婚について激白した記事を読んだ覚えがあります。白血病と診断され、元妻は藁にもすがる気持ちで、ある新興宗教にケンと共に入信します。そのご利益があったからなのかはわかりませんが、ケン・ワタナベの病状は快方に向かいます。元妻は教団のおかげと宗教にのめりこみ、求められるままにお布施をして、借金がかさんでいったと言います。一方、病気が快復に向かったケン・ワタナベは、奮闘した妻をねぎらうどころか、女優・若村麻由美や斎藤由貴と不倫をはじめ、ついには離婚を求める裁判を起こします。自分の病気のために奔走した妻を簡単に捨てられる人ですから、妻の闘病時に不倫をしたとしてもなんら違和感はありません。
お金と言えば、不倫相手の女性ともトラブルがあるようです。「週刊文春」の記事によると、相手の女性がニューヨークに行くときの費用は自腹だったそうです。
不倫はする、カネは払わないという意味で、初婚時と今のケン・ワタナベは全く同じです。私はケン・ワタナベがひどいと言いたいのではありません。人というものは変わらないものだと改めて思わされるのです。
不倫をされるのは、妻が至らないからなのか?
南は男性に尽くすタイプらしく、「女性セブン」(小学館)によると、ケン・ワタナベがトニー賞にノミネートされた時も、まめにニューヨークに足を運んで、夫の面倒を見ていたそうです。南の前夫は芥川賞作家の辻仁成ですが、婚約の際、駆け出しの映画監督だった辻のために「婚約指輪はいらないから、そのお金でフィルムを買って」と言ったり、芥川賞候補となったときは願掛けとして、コーヒー断ちもしたりと「自分が尽くすことで、夫を変える」と意気込んでいたようです。
おそらく、そうすることで、自分は夫に愛される妻になるという目算もあったことでしょう。南の望みどおり、ケンも元夫も成功をおさめますが、2人とも不倫をしています。これは南の献身が足りないのではなく、「人はそう簡単に変わらない(一度した人は、また同じことをする)」「男性は女性の献身をさほど求めていない」ことの表れだと思うのです。人が人を変えることはできず、もし変われるとしたら、それは本人が手ひどい痛みを経験した末に、心の底から望んだ時だけだと私は思います。
このカップルが離婚するか否かより、私は南が長年抱える「愛でオトコを変える願望」を捨て去ることができるのかに心ひかれてしまうのです。
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