年収400万ならいくらの家を買っていい?持ち家には「逆ざやリスク」も?<家を買う前の知識編> 【おこなしさまという生き方Vol.16 】
持ち家率は40歳以上になると半数を超え、周りがどんどんマイホームを購入していくと「自分もそろそろ買った方がいいかな・・・」と焦りがでてきます。でも、ちょっと待って!40歳を超えたら、買っていい人とダメな人がいます。
もう若くないからこそ、あとで後悔はしたくないし、老後まで住宅ローンに苦しめられるのも嫌。そのためには、「家を買う前」の心構えは十分にもっておくべき。40代以上の“おこなしさま”が、これから持ち家を購入するための知識と注意点をまとめます。
途中で売るには、自己資金がないと逆ざや現象も
「頭金ゼロでも購入できます」 確かにうそではありません。住宅購入額の100%融資可能な住宅ローンはあります。年齢が若ければ頭金なしでローンを組んでも、長期ローンで完済できるでしょう。それは現役で働いている期間が長いからです。30歳で35年ローンを組めば、65歳で返済を済ませることができますが、40歳で35年ローンだと返済満了時は75歳です。
75歳まで現役で働き続けることは稀なので、実際は前倒しで完済を目指すことになります。そのため、40歳を過ぎて頭金なしでの住宅購入は無謀ともいえます。頭金が用意できないとローンの返済額か増え、総返済額がふくらみます。自己資金ゼロで購入すると、売りたいと思ったときに物件価格よりもローン残高の方が高くなる可能性があり、売りたくても売れない状況に陥ることがあります。
「老後に住む家があると安心だから」と思っても、いますぐ無理して買うことはありません。少しずつ自己資金を貯めて、老後を迎える頃に手軽でコンパクトな中古物件を買う方法もあります。
「家賃並みの返済額でOK」という売り文句に注意
経済的にも買える状況になり、いよいよ住宅購入を検討する段階に入った際にも気をつけたいことはいくつかあります。まず、モデルルームの見学に行くと、インテリア雑誌にでてくるようなおしゃれなコーディネイトに心奪われ、舞い上がってしまうことがあります。
「こんな希少物件はめったにありません」、「人気のある部屋はすぐに決まってしまうので、早めのご決断をおすすめします」 営業担当のセールトークに後押しされて、すぐにでも契約したい気持ちになることがありますが、冷静さを失わないようにしてください。素敵すぎるモデルルームは、オプションのオンパレード。その通りにしたら、内装のオプション代だけでとんでもない額になります。
「家賃並みの返済額で買えます」 モデルルームの会場で、営業マンが自己資金や年収などをベースに概算で借入可能額を計算してくれます。しかし、「借りられる額」と「無理なく返せる額」が同じとは限りません。「そんなに借りられるし、頑張ればなんとか払っていけるかな」気に入った物件が見つかると、少し無理をしてでも買いたくなってしまいます。
家賃並みといっても賃貸とは違い、固定資産税や都市計画税、マンションだと管理費、修繕費などの支出が別途かかります。金利が上昇すれば月々の返済額も上がり、なんとかなると安易に決断してしまうと、あとで自分の首を絞めることになりかねません。
では、実際に返済額はどのくらいが目安なのか。おおよその考えかたを紹介します。
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