【更年期の不調】婦人科医が教える「自分に合うセルフケア」を見つけるために大切にしたい、たった1つのこと
更年期症状は、ホットフラッシュなどの体の不調だけでなく、イライラ・もやもやなどの心の不調も起こりがち。実は、女性ホルモンの低下による身体的な不調は全体の約3割で、のこり7割は、気分障害や不安障害等の心の不調、自律神経失調症含むその他の不調だそう。
そこで知っておきたいのが“更年期障害と脳の関係”。心の不調には、ストレスや情報過多による“脳の疲れ”も関係しているそう。
そんな不調に効果的なのが、五感を意識して心と体を整える“五感療法”です。
では、自分に合った“五感ケア”を見つけるにはどうすればよいのでしょうか。
関連記事「更年期のイライラ、不安、無気力。忙しくても取り入れられる「不調ケア」とは?【婦人科医が解説!原因と対策】」に続き、本記事では、更年期の不調を乗り越えるための効果的なセルフケアについて、婦人科・心療内科医の横倉恒雄先生に教えていただきます。
◀関連記事◀『更年期のイライラ、不安、無気力。忙しくても取り入れられる「不調ケア」とは?【婦人科医が解説!原因と対策】』
積極的に五感ケアを取り入れたい方に。自分に合うケア方法の選び方とは?

Photo:photoAC
「五感(視覚・味覚・触覚・嗅覚・聴覚)は脳と密接につながっており、やさしく刺激することで脳の疲れを癒すことができます。さらに、女性ホルモンは脳の指令で分泌されるため、脳をケアすることは心身の不調の改善や予防にも効果的です」(横倉先生)
横倉先生がおすすめする五感療法は、香りや音、肌ざわりなどを通して心地よさを感じ、自律神経のバランスを整える方法。この五感療法を、生活のなかで積極的に取り入れるには、どんな方法があるのでしょう。
セルフケアの方法を調べてみると、アロマ、ウォーキング、食事法など、あまりに多くの方法が出てきて、かえって迷ってしまうことはありませんか? どれも良さそうに見えるけれど、情報が多すぎて選べない。それが、セルフケアを始める最初の足かせになっている人も少なくありません。
そこで、自分に合ったケア方法を選ぶコツを伺いました。
「今はSNSや雑誌でも、あらゆるセルフケアが紹介されています。『これが効く』『これが最新』と言われると、つい正解を探してしまいますよね。たとえば食事メニューも、『健康にいいから』『話題になっていて良さそう』などの情報をもとに選ぶことも多くなりがちかもしれません。
でも、大事なのは、“心が心地よいと感じること”にあると考えています。流行や情報より、自分の『好き・興味がある・やってみたい』という、心の声を大切にしてほしいですね。
自分の感性を信じてやってみることが、脳をリラックスさせ、疲れや不調を癒す近道なんです」(横倉先生)
横倉先生からは、「脳が心地よいと感じるもの、自分が好きだと思うものを大事にして」という言葉が何度も聞かれました。
【横倉先生がおすすめ!】更年期世代のためのセルフケア・ワンデーセミナー
自分の“好き”の感覚にしたがって“心地よさ”を体験し、不調を前向きに改善していけるよう、まずは一歩踏み出してみましょう。
ここからは、横倉先生がおすすめする、更年期の不調に役立つ気軽なワンデーセミナーを4つご紹介します。
オンラインで受けられる講座もあるので、あなたの興味や関心に合うものをぜひチェックしてみてください。
1. かおりと心理学から生まれた“アロマコロジー”を体験する

Photo:Otonami
大人のための非日常体験を提供するOtonamiでは、日本の魅力を感動体験できる上質で多彩なセミナーが開催されています。
なかでも横倉先生がおすすめするのがこちらの講座。
アロマコロジー研究家で薬学博士の久保田洋子氏指導のもと、暮らしを潤す”かおり”の世界を、まずは座学で学びます。知識が深まったところで、オリジナルのアロマクラフトを制作。
和を感じる調香を体験した後は、季節のテーマに沿った薬膳茶をブレンドし、当日持ち帰ることができます。薬学の専門知識に基づき、五感を使って学んだ香りの体験は、毎日のセルフケアにきっと役立ちます。
<アロマコロジー研究家に学ぶ季節のかおり【単発】Otonami Lounge Tokyoにて>
日時: 第1・第3水曜(16:00〜17:30 / 18:00〜19:30)第4木曜(13:30〜15:00)
※曜日・時間によっては開催のない日程あり
会場:Otonami Lounge Tokyo(大丸東京店10階)
参加費:9,500円(税込)
2.顔&頭皮ツボ押しセルフケアで、リフトアップしつつ自律神経を整える

Photo:Takako Nabekawa
美容アナリスト・鍼灸師の奈部川貴子さんが、更年期のリフトアップや不調に直結するオリジナルの”Kaoyomi”ツボケア習慣を伝授します。
顔&頭皮に眠るツボをやさしく刺激し、フェイスラインの引き締めを可能に。さらに、更年期に起こりやすい不眠、頭痛、眼精疲労、めまい、イライラなどの不調もまとめてケアできるのが特長。
指や専用ツールを使い、ご自身の顔で実践しながら楽しく学べるワークショップです。横倉先生も体験済みで、ぜひ試してみてほしいと話しています。初心者でも安心して取り組める簡単なセルフケアで、たるみのケアと自律神経等を整えられるワザを試してみませんか。
<奈部川貴子さんによる“顔&頭皮ツボ押し” フェイシャルセルフケア・セミナー>
日時:2025年10月31日(金)19:30~21:00
会場:横倉クリニック(東京田町 ZOOMあり)
参加費:4,500円 (税込)レッスン資料付き
申し込みはこちら
※上記講座の他、東京千駄ヶ谷のサロンなどでも開催。詳しくはKaoyomiのInstagramアカウントをご参照ください。
3.漢方で深める! 更年期のお悩み対策~漢方で“ココロとカラダのゆらぎ”ケア

漢方専門店チェーンの老舗、薬日本堂のベテラン講師陣による、漢方を楽しく学ぶ1DAYセミナーは、東京、大阪、名古屋でのリアル講座の他、オンライン講座も充実。
五感を刺激するクラスがたくさん揃っていますが、今回横倉先生がおすすめするのは、更年期のお悩みを東洋医学の視点でひも解く、こちらのオンライン講座です。
女性の心と体の変化に合わせた養生法をわかりやすく解説。講座では、ホルモンバランスの変化により生じるホットフラッシュ、めまい、イライラ、憂鬱感といった更年期の不調の原因を「漢方の視点」で知り、体質やタイプに合わせた食養生と生活習慣の具体的なケア方法を気軽に学べます。
<漢方で深める! 更年期のお悩み対策~漢方で“ココロとカラダのゆらぎ”ケア>
日時:2025年10月29日 (水) 10:30~12:00
会場:オンラインのみ
参加費:3,300円(税込)
4.婦人科医・心療内科医から直接、心身のケア方法を聞ける「しなやか更年期サロン」

Photo:横倉クリニック
婦人科医・心療内科医として長年にわたり、更年期不調のある女性を支えてきた横倉恒雄先生が月に1回開催しているサロン(オンラインあり)。心と体の両面をサポートするセルフケア、疲弊した脳を解放するケア方法など「本当に必要な知識とケア方法」を直接解説しています。
更年期は「疲れやすい」「眠れない」「気持ちが落ち込みやすい」など、誰にでも訪れる心身のゆらぎの時期。でも、考え方を少し変えたり、ストレスケアをするだけで、心身の軽やかさを取り戻せます。日常ですぐ実践できる方法を学びながら、不調を一人で抱え込まず、専門医の話を聞き、同世代の仲間と共有しながら少しずつ整えていきましょう。
<しなやか更年期サロン>
日時:月1回 /年内は10月16日、11月20日、12月18日を予定
会場:横倉クリニック(東京 田町)※オンライン有り
受講料:月額700円(税込)
がまんではなく “感じる” ことからはじめよう

Photo:photoAC
「更年期の不調は、がまんする必要はありません。婦人科の治療やアドバイスを上手に活用しながら、忙しい中でも“心や脳が喜ぶこと”を少しずつ取り入れ、前向きに改善していきましょう。40〜50代の過ごし方次第で、その後の心と体の軽さ、そして生き方まで変わっていきますよ」と横倉先生。
取材を通して印象的だったのは、先生が繰り返し語っていた「自分に優しく」「心の声を聴いてほしい」という言葉でした。
あまり難しく考えずに、まずは「これが好き」「やってみたい」と思える気持ちを大切に、五感で感じる”快“を取り入れる習慣をつけていくこと。それが、更年期の心と体をゆるめて穏やかに過ごす、いちばんのコツなのかもしれません。
お話を伺った先生
婦人科・心療内科医
横倉恒雄先生

医学博士。横倉クリニック(東京 田町)院長。慶應義塾大学医学部産婦人科入局。東京都済生会中央病院産婦人科に勤務、同病院にて日本初の「健康外来」を創設。病名がない不調を抱える患者さんにも常に寄り添った診察を心がけている。クリニックで行っている講座も好評。著書に『脳疲労に克つ』『心と体が軽くなる本物のダイエット』『今朝の院長の独り言』他がある。 https://yokokura-clinic.com/
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