45歳、夜の営みのときに感じた「耐えがたい痛み」。予想外のところから始まっていた私の更年期は【2025年ベスト記事セレクション】
オトナサローネでは、2025年もさまざまな記事を掲載してきました。その中から今回は特別に、「大反響だった記事」をピックアップ! 本シリーズ「100人の更年期」では、オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(集計期間は2025年1月~12月まで。本記事の初公開2025年3月8日 記事は取材時の状況です)
閉経の前後5年を一般に更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は一般的には50歳といわれていますが、新しい研究での平均値は52.1歳とされています。となると、47~57歳の世代は更年期に当たる人が多くなります。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。
「私ってもう更年期なの? みんなはどうなの?」
その悩みに寄り添っていくのが本連載の趣旨です。
※写真はイメージです
■サユリさん 48歳
東京都在住のライター。息子が昨年独立し、現在は10歳年上の夫と二人暮らし
45歳のある晩、夫婦生活の大事なシーンで焼けつくような痛みが
現在48歳のサユリさんが「更年期かもしれない」と感じ始めたきっかけは、45歳のときに始まった性交痛でした。10歳年上の夫との営みは穏やかなペースではあるものの、月に1度はありました。
しかし、夫婦ともに忙しい時期が重なり、半年ほど間隔があいてしまったのだといいます。そしてある晩、やっと夫婦の時間が確保できて、いい雰囲気に。いつものように触れ合ったあと、いざ事に及ぼうとしたところ、これまで感じたことのない、焼けつくような、そして引き裂くような激痛が走りました。
サユリさんは「痛い!」とのけぞりつつも、声に出して言うと夫に悪いと思い、痛みを我慢しながら最後まで続けました。
「初めての激痛に驚きましたが、この日は『生理前で調子が悪かったのかな』くらいに思っていました」
ですが、次の営みでも同じ激痛が走り、これから先も痛みを我慢し続けるのは無理だと感じたサユリさんは、ある日の夜、夫に痛みがあることを正直に話しました。すると……
「夫が過剰に遠慮するようになってしまい、ハグもしてくれなくなりました。そこまで遠慮しなくてもいいのに。こんなにスキンシップが減ってしまうなら、言わないほうがよかったかもしれないとも思いました」
「女として終わったのか」喪失感に加えて椎間板ヘルニアで動けなくなり…
夫に話してしまったことを後悔しつつ、かといって痛みを我慢し続ける自信もない― なにより、自分の体の変化に関するショックが大きく、どうしようもない喪失感を抱えたまま、サユリさんは日々をやり過ごしていました。
46歳になると、今度は椎間板ヘルニアを発症してしまい、思うように動けなくなってしまいました。整形外科で、椎間板がスカスカだと指摘されたサユリさんは「私も老化しているということか」と痛感したといいます。ベッドから起きる事さえままならない日もあり、そんな日は寝たままパソコンを見られるグッズを利用して仕事をしました。
そんなとき、記事の中に「更年期の性交痛」という言葉を見つけたサユリさん。このとき初めて、自分が更年期世代に入っていることを意識し始めました。
「私は若いころから運動を続けていますし、睡眠時間もしっかり確保しています。さらに、20代からPMS(月経前症候群)治療のために低用量ピルを服用しています。低用量ピルは女性ホルモンを補う薬ですから、私の女性ホルモンは不足していないはず。健康的な生活とピルの服用があれば、老化はしても更年期のトラブルとは無縁だと思っていました。でも、あの激痛は、もしかしたら更年期による性交痛かもしれないと思ったんです」
「ピルを飲んでいても更年期はやってくる」
性交渉時の痛みが本当に更年期と関係しているかを知るために、サユリさんはピルを処方してもらうついでに、婦人科医に聞いてみました。
「先生によると、膣が乾燥して性交痛を起こした可能性があるとのことでした。老化とともに痛みを感じやすくなるそうです。ピルで女性ホルモンを補充していても、自分で女性ホルモンを作れているわけではないから、更年期によるトラブルは起き得ますとのことでした」
本編では、ピルを飲んでいたにもかかわらず更年期の症状が出始めたサユリさんの体験談をお届けしました。
続いての▶▶「更年期真っただ中の48歳。たった『月1000円』の治療で痛みが治ると、自尊心も回復して…」
では、サユリさんが出会った治療についてお伝えします。
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