ある朝「子どもの様子がおかしい」と気づいた彼女が、モラハラ夫との暮らしに下した決断とは【2025年度ベスト記事セレクション】
オトナサローネでは、2025年もさまざまな記事を掲載してきました。その中から今回は特別に、「大反響だった記事」をピックアップしてお届けします。 本シリーズ「実録・カウンセラーから見たモラハラ」は、20年以上・のべ8000人以上のカウンセリングを行ってきた心理カウンセラーの麻野祐香先生が執筆する実例紹介と心理解説です。
(集計期間は2025年1月~12月まで。本記事の初公開2025年5月3日 記事は取材時の状況です)
前編では、長期休暇中にモラハラ夫との生活が悪化し、S子さんが日常の中で少しずつ心をすり減らしていった様子をお伝えしました。
モラハラ夫の長期休暇が「妻に与える影響」
日常ではなんとかモラハラ夫とやり過ごすことができますが、長期休暇になるとモラハラ夫との生活が苦痛になる理由を説明します。
長期休暇中、モラハラ夫と過ごすことがなぜこんなにも苦しいのか……。
それは、「逃げ場がない」「休まらない」「責められる」の積み重ねが、じわじわと心を削っていくからです。普段は、夫が仕事に出かけている間に、少しだけであっても一人の時間が持てます。自分のペースで動ける時間があることが救いになります。
しかし休暇中はそれがありません。朝から晩までずっと夫が家にいて、ずっと見られ、ずっと文句を言われ続ける。どこにも逃げ場がないのです。
たとえ家事を一生懸命こなしても、「味が薄い」となじられ、傷ついて黙っていると「無視か?」と責められ、なにをしていても安心できる瞬間がありません。
テレビの音量、エアコンの温度すら気をつかい、家にいるのにまるで「職場以上に緊張する場所」になってしまいます。そんな日々が続くと、やがて心の矛先は自分自身へと向かいます。
「私がもっとちゃんとしていれば」「もう少し我慢すれば…」と、自分を責める思考が始まってしまうのです。でも、それはただの“適応”であって、本当はもう、心が限界に近づいているサインです。
そして最後には、ふと絶望が襲ってきます。
「この生活が、ずっと続くんじゃないか」
「誰も助けてくれないんじゃないか」
そう思った瞬間、心が音を立てて閉じていくのです。
長時間にわたるストレスは、脳の前頭前野を疲弊させるので、 冷静に考える力、状況を客観的にとらえる力も奪われていきます。モラハラ夫との生活は、「一緒にいる時間が長いほど、ダメージが深くなる」という関係性が成立します。だからこそ、長期休暇は地獄のような日々になるのです。
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