「なんか臭う…」義母はお風呂を拒否し大激怒。一転、認知症の家族を入浴に導いた!「年末の帰宅願望」を逆手にとった意外な方法とは

「田舎に帰りたい」が止まらない義母。認知症による「帰宅願望」とは?

3年ほど前、脳神経外科にて「認知症」(軽度~中等度)という診断を受けたお義母さん。現在は、我が家の近くにある<サービス付き高齢者向け住宅>(サ高住/食堂付き)で暮らしています。

 

認知症は緩やかに進行中ですが、今のところ食事と歯磨きや洗面、排せつは(一応)1人で行うことができ、入浴や着替え、服薬、掃除、洗濯は訪問介護サービスにて一部介助をお願いしている状態です。

 

今回は、今や年末年始の恒例(?)ともなった、お義母さんの「帰宅願望」(※)についてお話しします。

(※)認知症が原因で起こるBPSD(行動・心理症状)の一つで、「家に帰りたい」と言ったり、自宅や施設を出ようとしたりする行為。家とは実際の住まいだけでなく、実家や故郷、親しい人そのものを意味することもある。

 

現在、<サ高住>で暮らすお義母さんにとっての「帰宅」は、「田舎に帰ること」。以前「食堂に行ったら、自分がいつも座る席が取られていた」(座席は自由ですが、皆さんそれぞれ定位置があるよう)をきっかけに、「きっと私は邪魔者なんだ」という発想に至り、そこから「田舎に帰りたい」と言い続けるように……!

 

このように、「帰宅願望」の根底にあるのは「不安」。介護ヘルパーの資格を持つ叔母曰く、「今の環境にある何らかの『不安』を取り除くこと、そのためにも一度ゆっくり話を聞いてあげることが大事」とのことでした。

 

しかし年末年始に限っては、「不安」の有無にかかわらず、お義母さんの「帰宅願望」はしっかりと現れます。理由としては~、

 

●デイサービスが休みに入るので、1人で過ごす時間が増え、「退屈だ。何でこんな所に1人でいるんだろう。そうだ、田舎に帰ろう」となる。

●テレビや新聞などで見聞きする「ふるさと」「帰省」のワードに刺激を受ける。

●時間があるので、田舎の友人と長電話。「早く戻って来なさいよ」と言われ、帰ろうと思うようになる。

 

確かに長年住んでいた田舎は、お義母さんにとって大切な場所であり、懐かしむ気持ちも分かります。だから田舎に帰りたい」と言い続けるのであれば、「うん、うん」と聞いていればいい。当初は、夫も私もこんな感じで乗り切れると思っていましたが、「帰宅願望」と同時に始まるのが「拒否」。これが、なかなか厄介なのです。

 

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