小池百合子、学歴疑惑の再燃に見る「オンナ同士のケンカのお作法」
オンナがオンナを告発する際、触れてはいけない部分とは……
オンナがオンナを糾弾するときに、必要なものと避けたほうがいいものがあるように思います。
ひとつめの必要事項は、告発の動機がしっかりしているか。
Aさんはユリコのウソを知るが故に、自分は消されるのではないかと恐れてきたが、年齢的に残された時間が少ないことから、本来の自分の人生を生きたくなってと説明しています。しかし、ユリコの学歴詐称を暴露したほうが、報復される可能性は、格段に上がるのではないでしょうか。本来の自分の人生を生きたいのであれば、ユリコと関わらないのが一番に感じられます。
ふたつめの必要事項は、告発者が健康であること。
ユリコの不正に悩んだAさんですが、家族の誰にも共感されず、とうとう家族と別居することになったそうです。Aさんから見ると国民をだまし続けている女性が、東京の都知事にまでなってしまったわけですから、複雑な気持ちが去来したことと思います。しかし、Aさんがユリコにこだわりすぎている、もしくは精神的に不安定な印象も受けます。告発者のメンタルが不安定な場合、多くの人の共感は得られないと思うのです。
逆に避けたほうがいいのは、外見や異性関係など、女性性に関して言及することです。ユリコに心を奪われた男性が下宿に大挙し、夜な夜なパーティーをするのでAさんは勉強ができなかったそうです。ユリコの男あしらいのうまさに驚いたAさんは、「小池さんを慕ってくる男の人が多すぎる」とメモに残しています。常に政界の実力者の横にいて、とうとう都知事にまでのしあがったユリコの片鱗を見ることができるわけですが、モテることと学歴詐称に因果関係はありません。ユリコの男あしらいのうまさに触れると「モテるユリコに嫉妬した」と見る人がいないとも限りません。告発は正義のためのものと世間に信じさせる必要があり、私怨だと思われたら負けです。本筋(今回の場合は学歴詐称)から離れたことに触れれば触れるほど「単に嫌いなだけでしょ」という印象を与えてしまうのです。
ユリコは定例会見で改めてカイロ大学卒業であることを強調しましたが、目が泳いでいて歯切れが悪い。メディアのさらなる追求が始まるかと思ったころ、大阪で大地震が起きました。国家的惨事ですから、ユリコの学歴を掘り起こしている場合ではありません。
悪運をふくめて、ユリコってやっぱり強いなぁと思わされた出来事でした。
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