「早発閉経」と診断されて29歳で不妊治療を中止。キャスターの千種ゆり子さんがたどり着いた「産まないという選択肢」
「原始卵胞が一つも見つからない」現実と向き合い、29歳で治療に区切りをつけた理由
――治療をやめるというご判断は、いつ、どのような思いで決断されたのでしょうか。
28歳から排卵誘発剤で刺激する治療を2年間続けましたが、採卵はできませんでした。その後、次のステップとしてIVA(原始卵胞体外活性化法)という治療法に挑戦しようと思いました。
この治療ではまず卵巣を摘出し、卵巣組織の一部を採取し、原始卵胞の有無を確認します。実際に検査したところ、採取した組織片には原始卵胞が一つも見つかりませんでした。
その現実を突きつけられた時、「一旦やすもう」と自然と思いました。「結果が出るかどうか分からないことに、これ以上時間やお金を費やすのか?」と自問したことがきっかけでした。
それならば、その時間やエネルギーを社会や誰かの役に立つことに向けたほうが、自分らしい生き方なのかもしれない。そう思い、ピリオドを打つ決断をしました。
※IVAとは、体外活性化(in vitro activation)のことで、体外に取り出した卵巣組織に操作を加え、卵巣内の卵子(発育開始前の原始卵胞)を体外で成長開始させ、自身の体内に戻す新技術です。(出展:ローズレディースクリニック公式サイト)https://roseladiesclinic.jp/iva/
――近年、生殖医療や卵子提供など、選択肢を広げようとする議論も進んでいます。女性の選択肢が広がる動きについて、どのようにお考えですか?
現代は多様性の時代と言われていますし、「卵子提供を受けて子どもを持ちたい」と希望する人たちが、安心してそれを選択肢の一つとして検討できる社会になることは、とても良いことだと思います。同時に、正確な情報や安全な医療環境が整えられることが大切だとも感じています。
◆「一人じゃない」。支えになったこと
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