「早発閉経」と診断されて29歳で不妊治療を中止。キャスターの千種ゆり子さんがたどり着いた「産まないという選択肢」

2026.03.06 LIFE

「子どものいない人生」を受け入れてから始まった映画という新たな挑戦

 

――NHKの番組に「救われた気持ちになった」経験は、その後の人生観や活動に影響を与えていますか?

 

そうですね。私自身が「遠くの人」に救われた経験が、野本梢監督と稲村久美子エグゼクティブプロデューサーと共に映画『藍反射』を制作する原動力になりました。

 

そのきっかけは、高校の同級生である野本梢監督に気持ちを打ち明けたことです。認知されにくい個人の悩みに寄り添った映画を生み出してきた野本監督が「妊娠できないかもしれない葛藤」や「人知れず抱えている孤独」を物語にすることで、救われる人がいるのではないか……そう思って、野本さんと、さらに彼女とこれまで何本か映画を撮ってきた稲村久美子さんにも相談をして、3人で映画制作を進めていくことになりました。

 

――『藍反射』は千種さんの体験を元にしたストーリーになっているのでしょうか?

ⒸRANHANSHA

いえ、『藍反射』は、私の体験を起点としつつも、脚本・監督の野本さん、稲村久美子EPと共に、さまざまな日常のリアルさを丁寧に盛り込みながら、多くの人が感じる思いを一つの物語として編み上げた作品です。

 

道田里羽さん演じる主人公の深山はるか(25)は、滝澤エリカさん演じる中学生の優佳里をはじめとするさまざまな人々との出会いを通じて、「他者を通して自分を見つめ直す」。 つまり「まなざしが反射する」ことで、新たな希望の光を見いだしていきます。

 

「生身の身体」を持つ私たちが向き合わざるを得ない普遍的な痛みや葛藤を、野本梢監督が優しく誠実なリアルをもって描いています。

 

主演の道田さんをはじめ、俳優の皆さんのお芝居が非常にリアルで、「あっ、こんな人、自分のすぐ隣にいそう」と思わせる自然さと人間味にあふれているので、いつの間にか登場人物の悩みを追体験しながら、少しずつ浄化されていくような感覚を味わっていただけるのではないでしょうか。

 

重いテーマかと思われがちですが、観た後は、自分や周囲の人にやさしくなれる、そんな作品になっています。製作陣・スタッフ・キャストを代表し、劇場でぜひお待ちしております。

 

【上映情報】
3/6(金)~12(木) ヒューマントラストシネマ渋谷
3/13(金)~26(木)キネカ大森
4/3(金)~9(木) テアトル梅田
4/11(土)~17(金) シネマディクト(青森)
4/11(土)~24(金) 鶴岡まちなかキネマ
ほか、シネマスコーレ(名古屋)、元町映画館(神戸)でも上映が決定。

公式サイト

 

 

>>この記事の前編 26歳の時「早発閉経」と診断。アラフォーになったキャスター・千種ゆり子が振り返る「努力では超えられなかった壁」

1 2 3 4 5

この記事は

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク