40代・50代こそ危険⁉ 一人暮らしで倒れたら…。若い世代こそ「孤独死」への備えが必要な理由【司法書士が解説】

2026.03.27 LIFE

一人世帯がどんどん増えている日本。あなたは、「もし一人暮らしで倒れたら…」と考えたことはありますか?40代・50代の現役世代こそ「自分で自分のレスキュー部隊を備えておかねばならない」。そう語るのは、司法書士・太田垣章子氏です。

太田垣氏は「住まい」を中心としたサポートを20年以上続けながら、「人生100年時代における家族に頼らないおひとりさまの終活」を支援してきた “賃貸トラブル解決のパイオニア”。

本記事では、太田垣氏の「40代から準備しておきたい“終活以前の生き方プラン見直し術”」をまとめた著書から、具体的な事例とともに「今日から考えるべき備え」をご紹介します。

※本記事は書籍『「最後は誰もがおひとりさま」のリスク33』(太田垣章子:著/ポプラ社 )から一部抜粋・編集したものです

40代、50代の現役世代こそ倒れたら誰も助けてくれません

〈一人暮らしで、自宅で倒れた時のことを考えると恐ろしくなります。〉

日本は一人世帯が増えました。現在でも40%を超える勢いです。この先も増えていく未来しか見えません。そうなると万が一の時、発見してもらいにくくなります。

ついつい人は、今の元気な自分を基準に考えます。でもある日突然に異変に気が付いて、がんを宣告されるかもしれません。そこまでの大病でなくても、コロナウイルスに感染して自宅療養中に、心細くなった人も少なくないでしょう。ただの風邪であっても、熱が高くなると「このまま悪化して意識を失ったら……」と不安になると思います。

今はさまざまな見守りサービスがあります。シーリングライトが、人の動きを感知するものがあります。電球が24時間点きっぱなし、もしくは一度も点灯していないことでアラートが出るものもあります。センサーで感知するものもあります。ただサービスその全てについて言えることですが、アラートが出ても、それを誰が受けるのか、ということが問題なのです。

だってちゃんとアラートを受けてくれる存在がいるなら、別に見守りサービスを利用しなくたって毎日連絡を取り合うことができますよね? 1日1回でも連絡を取り合っていたら、最長でも24時間以内に異変を感じ取ってもらうことができます。

そうなると見守りサービスは不要になりませんか? 今の日本でのこういったサービスの基準は、全て「駆け付けてくれる家族がいる」ことが前提です。子どもがいたとしてもひとりっ子が多く、しかも離れて暮らしていれば、どんなに早く駆け付けたとしても半日以上はかかってしまいます。子どもには子どもの生活もあります。仕事をしていれば、事情もあるでしょう。どんなに気持ちがあったとしても、昔の「サザエさん一家」のようなサポートは難しいはずです。

結婚していようとしていまいと、パートナーや子どもがいようといまいと、今の時代、自分で自分のレスキュー部隊を備えておかねばならないのです。

逆に介護サービスを利用するようになれば、週の何日かはデイサービスに行ったり、部屋に来てサポートをしてもらうことにもなります。そうなると体調不良も早く察知してもらえます。問題はまだまだお仕事をしている、現役世代ではないでしょうか? 意外に感じるかもしれませんが、賃貸物件での孤独死の半数は、高齢者ではなく現役世代です。

会社員の人は平日に何かあれば、会社の人が気づいてくれるでしょう。でももし金曜日の夜に何かあれば、気づいてもらえるのは少なくとも月曜日。年末年始などの連休中だとどうでしょう? あなたにはすぐに気がついて、さらに行動してくれる人がいますか?

しかも最近のマンションは、エントランスのオートロックが増えました。もし体調不良で救急車を呼んだ場合、救急隊到着まで意識がある状態とは限りません。あったとしてもインターホンまで行って、エントランスのロックの解除ができるとも限りません。自分がロック解除できなければ、救急隊の方々に迷惑をかけるし、何よりも1分1秒を争う事態には圧倒的に不利になります。

この問題をクリアにするなら、24時間コンシェルジュがいるようなマンションに住むとか、オートロックがない部屋に住むとか、誰かが異変に気付いてくれるような共同生活的な環境を選択するとか、住む場所を決める際に考慮ポイントがあると考えています。

ひとり住まいなら、50代から万が一の時のサポートをしてくれる存在を準備しておくのも必要なのかもと思います。早くから取り組まないと、そのうち自分では動けなくなります。「まだ早い!」という声も聞こえてきそうですが、安心を買うということを、これからの時代、高齢者だけでなくもっと若い世代が意識する必要がありそうです。

※《出典》 総務省統計局「国勢調査」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計(全国推計)令和6(2024)年推計)」

 

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