40代でも早すぎない。「遺言書」を書くと老後が整理できる
生涯子どもがいない“おこなしさま”の人生を受け入れ、これからの生き方を考えようと思ったときに、お手本となるシニア世代のロールモデルが身近にいないことに気がつきました。親世代は、結婚して子どもを持つことが女性の生き方の標準コースで、大抵子どもや孫がいます。
芸能界では黒柳徹子さん、吉永小百合さんの生き方に憧れたりもしますが、スーパーウーマンすぎて真似しようにも到底及びません。そのため、自分が70代・80代になったときに、どんな“おこなしさま人生”を過ごしているのか、あまり想像がつきません。それに世の中には「子どものいない人生の歩み方」のマニュアルはありません。ただ、色々調べていくうちに子どもがいないからこそ、早めに老後の備えをしておいた方がいいことに気がつきました。
年老いていく親の姿に自分の老後を垣間見る
「自分が死んだらお墓はどうしよう・・・」
仮に親と一緒のところに入ったとしても、子どもがいないので継承者が続かず、将来は無縁墓になってしまいます。子どもがいれば家や財産は子孫に残せるし、死後の手続きや整理もなんとかしてくれると思うかもしれません。
最近、「実家の片付け」に関する書籍がヒットしているのも、シニア世代の子どもが実家の片付け問題に直面しているからでしょう。片付けは重労働になるため親の生前整理の手伝いや、死後の遺品整理なども子どもが先導して行うようになっていきます。
実家暮らしをしていた子どもが巣立っていくと、元子ども部屋は徐々に物置部屋と化していきます。私の実家でも昔は部屋の隅にだけ置いていた荷物が、今ではベッドの上まで物が積まれ、完全に誰もそこで寝られない状態になってしまいました。
しかも、親は「私たちが死んだら片付けが大変ね」とサラッと言うではありませんか。親の体力が徐々に落ちているのは見てとれるし、最後の遺品整理は子どもの務めなのかと感じています。同時に、私の遺品整理は誰がするのかと脳裏をかすめながら……。
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