「貢献度が低い人は発言権がない」⁉人事が明かした「評価」にまつわる5つのホンネ。評価されるために必要なスキルとは?【経営コンサルが解説】
学校では成績さえ良ければ評価されたのに、会社に入ると「何をすれば評価されるのか」が急にわかりにくくなった、と感じた経験はありませんか?評価の基準が見えず、戸惑う人は少なくありません。
コンサルタントとして1万人以上のビジネスパーソンと向き合ってきた安達裕哉氏は、仕事で求められるのは成績ではなく、評価されるためのコミュニケーションスキルだと指摘します。
本記事では安達氏が「コミュニケーション能力の本質」をまとめた著書から、仕事で求められる「コミュニケーションスキル」についてご紹介します。
※本記事は書籍『コミュ力が高い人が話しながら意識していること』(安達裕哉:著/日本実業出版社)から一部抜粋・編集したものです
人事部が学生に「学校」と「会社」の評価の違いについて、ホントのところを説明
ある企業のインターンでは、人事と現場の方が、かなり熱心にインターンのプログラムをつくっていたので、「仕事の実態が学べた」と、学生も満足度が高いようだった。最後の交流会のとき、参加した学生の1人が人事に聞いていた。素朴な疑問だった。
「業務内容はなんとなくイメージがつきますけど、まだ働きはじめるという実感が湧きません。とくに人事とか評価については想像がつきません。自分が仕事でやったことが、どうやって評価されるんでしょう? きれいごとはたくさん聞きますけど、ぶっちゃけどうなのかって思います」
人事の方は、しばらく考えていた。
「そうですね……。はっきり言うと学校における評価とはかなり違います。たしかにきれいではない話ですが……」
ここで人事の方が話した次の5つは、仕事で求められるコミュニケーションスキルそのものだったので紹介したい。
1.評価の尺度の違い
まず根本的に違うのは、評価の尺度が「勉強の成績」から「貢献度」になることだ。成績は勉強さえすれば1人でも上げられる。でも貢献度は「成果」をまわりが「認めて」はじめて貢献したとみなされる。ここに大きな違いがある。自分だけでは評価を上げられない。
ちなみに、貢献度が低い人には、言い方はよくないかもしれないが、通常、あまり発言権
がない。もちろん「発言するな」とは言われない。そうではなく、「聞いてもらえない」という意味での「発言権がない」だ。何を言っても、「何を生意気言っているんだ」と思われる。
何か言いたいなら、実績をつくるしかない。「発言力は、貢献度に比例する」。要するに、「何を言ったか」は建前として重要なのだが、「だれが言ったか」も同じように大事なのだ。
2.公平か不公平か
2つ目は、「公平」から「不公平」に変わることだ。
学校では、先生は生徒を一応公平に見る。しかし、会社の人は基本的に自分にメリットのあることしかしない。「この人には高評価を与えよう」という動機は上司にメリットがあるからだ。
要するに、上司が「自分の役に立つかどうか、自分が気に入るかどうか」で評価が決まる。逆に、「この人は教えてもダメだな」と思われたら、放置されるだろう。「人って、冷たいんですよ」と人事の方は話す。ほとんどの人は、自分にしか興味がないのだ。
3.評価軸が1つか複数か
3つ目は、「評価軸が1つでわかりやすい」から「評価軸が複数で、わかりにくい」に変わるということだ。
学校や受験は、テストの成績がすべてで、何をすれば評価されるかがわかりやすかった。しかし、会社は違う。評価軸は明示されているものもあるが、暗黙のものも数多くある。
また「何をすれば評価されるか」は普通、教えてもらえない。はっきり言えば、「なんとなく」で判断されることがとても多くなる。「何をすれば評価されるか教えてください」なんて言ったら、上司に「面倒なやつ」と思われるのがオチだ。
4.ルールを守るかつくるか
4つ目は、「ルールを守る人の評価が高い」から「ルールをつくる人の評価が高い」に変わることだ。
学校はルールを守る人が褒められたが、会社は「全員が納得できるルールをつくることのできる人が偉い」。要するに、言われたことに従うだけではなく、上司も含めてうまく人を動かすことのできる人になりなさい、ということだ。
5.評価対象の期間
最後の違いは、何と言っても「短期評価」から「長期評価」に変わることである。
学校はせいぜい3年、長くても6年だが、会社は3年経ってようやく独り立ちというレベルだ。何と言っても働く期間は30年、40年。働き始めてようやくスタートラインに立ったにすぎない。
そういう意味では、学歴なんてしょせんは入り口がちょっと違う、という程度だ。思っているほど、学歴はたいした差ではない。本当に差がつくのは、働いてからなのだ。
人事の方が話した内容をまとめると次の5つになる。そしてこれらは要するに仕事で求められる「コミュニケーションスキル」だ。
1.自らの「貢献度」をまわりに理解してもらうこと
2.上司にとって「メリットのある人物」になること
3.「評価される軸」のあいまいさを理解すること
4.全員が納得するルールをつくること
5.その4つを長きにわたってやり続けること
ここまでの記事では、「会社で評価されるためのコミュニケーションスキル」についてご紹介しました。つづく関連記事では、「人の気持ちを察する技術」についてお届けします。
つづき>>「いますぐ取引先に電話しろ!」職場で先輩が叫んだ理由とは?人の「怒り」を察する技術を磨くために、すぐにできるたった1つのこと
■著者略歴: 安達 裕哉(あだち ゆうや)
1975年東京都生まれ。筑波大学環境科学研究科修了。Deloitteで12年間経営コンサルティングに従事し、社内ベンチャーの立ち上げにも参画。東京支社長、大阪支社長を歴任。1000社以上にIT・人事のアドバイザリーサービスを提供し、8000人以上のビジネスパーソンに会う。その後独立し、オウンドメディア支援の「ティネクト株式会社」を設立。コンサルティング、webメディアの運営支援、記事執筆などを行なう。自身が運営するメディア「Books&Apps」は月間200万PVを超え、ソーシャルシェア数千以上のヒット記事を毎月のように公開。「ビジネスパーソンを励ますwebメディア」としておもしろく役立つコンテンツを届け続けている。2023年に生成AIコンサルティング、およびAIメディア運営を行なう「ワークワンダース株式会社」を設立。著書に『仕事ができる人が見えないところで必ずしていること』(日本実業出版社)などベストセラー多数。なかでも『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は、2023年、2024年に日本で一番売れたビジネス書(トーハン・日販調べ)となった。
Books&Apps:http://blog.tinect.jp/
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