森口博子、「結婚が苦手」な独身美女が背負う黒い十字架とは
90年代にバラエティーに転向したアイドル、通称バラドルがテレビに出だしましたが、制作側から見て、一番使いやすいのは森口博子だったのではないでしょうか。
山瀬まみや、井森美幸もバラドルとして地位を確立していましたが、やはり腐っても鯛ならぬホリプロスカウトキャラバンの覇者。プライドの高さが見え隠れすることもありました。その点、森口は唄は歌えるし、トークもイケる。いつも元気で、自分をおとしめて笑いを取るので、他人を傷つけない。共演する男性陣にどつかれても、笑っている。バラドルの優等生的な存在でしたが、私には無理して盛り上げているように見えて、かえって底知れぬ闇を感じていたのでした。
仕事が好きな女は、結婚が苦手なのか?
そんな森口も御年50歳となりましたが、「サワコの朝」(TBS系)では往年のバラエティー力を活かして、笑いあり涙ありの軽快な語り口を披露します。四人姉妹の末っ子だった森口ですが、両親が離婚をし、ど貧乏を経験します。歌手を志すも、オーディションに落ちまくりだった森口を励ましてくれたのは、昼も夜もなく働くお母さんでした。小学生の頃から「お母さんに家を建ててあげる」と言っていた森口は念願かなって芸能界入りしますが、アイドルとしては売れず。事務所にリストラ宣告をされますが、「何でもします」と懇願して残留に成功、そこからバラエティーに戦場を移して成功、レギュラー12本、紅白歌合戦にも出場します。
そんな森口の苦手なものは、結婚だそうです。結婚のチャンスもあったそうですが、最初は「応援するよ」と言っていた男性が、いざ結婚するとなると「仕事をやめてほしい」と言ってくるそうで、結婚より仕事を選んできたそうです。クリスマスにはデートではなく、ディナーショーがやりたいので、そこを認めてくれる人でないと厳しいとのこと。「今、私と結婚すると、母と(独身の)姉がついてくる」とユーモアを含めてしめくくっていましたが、相変わらずなんだなぁと思いました。
2017年の「ウチくる!?」(フジテレビ系)に森口が出演した時のこと。つきあいの古い坂上忍が出演し、森口を食事に誘うと「家族を連れてきちゃう。あれじゃ、恋愛に発展しない」と話していたことがありました。単に坂上と食事をするのが嫌で、けれど断れなかったので、家族をつれて行ったという可能性もありますが、それにしたって、フツウのオトナの女性は家族を他人の食事に連れて行こうと思わないでしょう。「踊る!さんま御殿!!」(日本テレビ系)では、加山雄三宅での飲み会にお姉さんを連れて行った話をしていたので、プライベートではほとんど一緒にいるのかもしれません。
同居しているお母さんとも親密で、森口のオフィシャルブログには、お母さんのお手製弁当がたびたびアップされています。母親として娘の健康管理を兼ねて、手料理を食べさせたいという気持ちはわかりますが、こんなにお母さんやお姉さんと一緒にいたら、男性のつけいる隙がないではないですか。
親孝行という名の依存
2012年に放送された「解決!ナイナイアンサー」(日本テレビ系)で、森口のお母さんは「早く結婚して、孫の顔を見せてほしい」と手紙を寄せていました。森口も結婚はしたいけれど、「お母さんのように完璧にやれるか、自信がない」ので、二の足を踏んでしまっているそう。いろいろ言っていましたが、私には単に森口がお母さんから離れられないのだなと感じました。母親とスターの娘がいた場合、一般的には母親が娘に依存すると考えられるでしょう。しかし、森口の場合は母親から離れることに森口に不安がある。つまり、森口が母親に依存しているのではないでしょうか。
お母さんを心から尊敬している、もしくはかわいそうな経験(たとえば、離婚)をしたお母さんを思っている“孝行娘”ほど、婚活がうまくいかないというのが婚活相談を受けている私の実感です。
たとえば、アラフォーのAさんは、ご両親が離婚を経験しています。経済的な苦労を経験したAさんは勉強して、安定した職につきます。給料を全部お母さんに渡し、弟さんや妹さんの大学の授業料もAさんが払いました。婚活をしたこともありましたが、いい男性に巡り合えず、それならお母さんと遊んでいたほうが楽しいので、高級温泉旅館に連れて行くなど、親孝行をしていました。
ある時、お母さんに大きな病気が見つかります。弟さんは海外赴任中、妹さんはお子さんが小さいことを理由に、病院にはめったに来ることがなく、負担は全部Aさんにのしかかります。職場と病院を往復するうち、Aさんは「自分は利用された」という思いが浮かんできたそうです。自分のお金で大学を出た弟妹は家庭を築いている。母も自分という物心ともに面倒みている人がいる。けれど、自分は一人だ。そう思うと、お母さんや弟妹に対して、怒りがわいてくると話していました。
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