「はらいやせ」ではありません。「腹癒せ」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「腹癒せ」です。
「腹癒せ」の読み方は?
「はらいやせ」と読んだ人が少なくないと思いますが、残念ながら間違いです。「癒」には“いえる。いやす。病気が治る”といった意味があるので、穏やかな印象を抱くかもしれませんが、「腹癒せ」の読みを知ると「癒」が当てられていることが意外に感じられるかもしれません。
まずは正解を見てみましょう。
正解は……
「はらいせ」です。
「腹癒せ」とは
怒りや恨みを他の方に向けてまぎらせ、気を晴らすこと。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
です。例文には「先輩に怒られた腹癒せにボールをけとばす」などが挙げられます。「癒」に抱くイメージからはやや遠い印象がありますが、「デジタル大辞泉」には冒頭“「腹を居させる」の意か。”とあり、元々は「腹居せ(はらゐせ)」だった、という説が有力のようです。
「居る(ゐる)」には
[一]自動詞
①座る。腰をおろす。座っている。
②動かないでいる。じっとしている。とまる。
③とどまる。滞在する。居つく。
④ある地位に就く。就任する。
⑤おさまる。静まる。静かになる。[二]補助動詞
活用{ゐ/ゐ/ゐる/ゐる/ゐれ/ゐよ}
〔動詞の連用形に付いて〕ずっと…ている。…しつづける。出典元:学研全訳古語辞典
の意味があり、「腹癒せ」の語源は諸説あるものの、元は「腹居せ」だった場合、その中の“⑤おさまる。静まる。静かになる。”から派生したものだと考えられます。
ただ、いずれにせよ、他に八つ当たりをして自分の気持ちを晴らす行為は、やられた側はたまったものではありませんよね。「腹癒せ」ではない怒りのまぎらわせ方を意識したいものです。
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