矢方美紀 (元SKE48) 乳がん公開時「負けないで」の言葉が辛かった#2

7年半の間SKE48に所属し、チームSのリーダーを務めた矢方美紀さん。17年にセルフチェックで左胸に石のようなしこりを見つけ、翌18年にステージ2Bの乳がんと判明。18年4月には左乳房全摘出・リンパ節切除の手術を受け、その後抗がん剤治療も経験しました。

ご自身の闘病経験からFWD富士生命・NPO法人ふくりびとともに「アピアランスの変化」に関する啓蒙も続ける矢方さん。その渦中のお話を伺いました。6話シリーズの2話目です。

*このシリーズの一覧はこちら

病気を公表した直後、いちばん言われたくなかった言葉は「負けないで」

がんであることを公表したのは手術後ですが、当時、言われたくなかった言葉ってありましたか?

矢方 SNSでは「死なないで」「負けないで」という声を多くいただきましたが、このうち「負けないで」という声に複雑な気持ちになりました。応援していただけるのは嬉しいのですが、がんは勝つ・負けるものではないですし、まだ抗がん剤での治療は始まっていない段階で「負けないよ」と答えたとしても、治療途中でやっぱりギブアップですと思ったら負けたじゃんて思われるのかな?なんて考え込んで。変に悩んでしまいました。

 

逆に、言われて嬉しかったことは何でしょう?

矢方 病気を理解してくれているんだなと伝わってくるコメントは嬉しく、自分の中でもそうした声が安心に替わりました。文面からも、この人はご自身、または近くの方がご病気になったんだなということが不思議と伝わるんです。「死なないで・負けないで」というコメントをくれた方からは、もしかして私の病気は他人事に見えたのかもしれませんね。逆に、「応援しています」「そっとずっと見守っています」という声が私には嬉しかったです。深く立ち入らず、答えにくいことは聞かないで、きっと暖かく見守ってくれているんだな、ということが伝わって、とても嬉しかったです。

 

つづき >>>病気を公表。周囲にとられた反応で「ショックを受けたこと」って? (10月15日 19時配信)

 

 

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