
わかってる、この状況を作り出しているのは「ほかならぬ私たちなのだ」ということは。だけど変えられない
東海地方在住のユイさんは、ここ2カ月ほどずっと頭を抱えている。交際しているソウマさんが、LINEに返信してくれない。
だからといってユイさんから「なんで連絡くれないの」と詰め寄ることもできない。ユイさんは既婚者で子どももいる。そして彼が、現在50歳のユイさんより15歳年下だからだ。
前編『「結婚20年、家庭は実質崩壊していますが維持しています」夫も子もある40代50代女性の「恋愛のリアル」って』に続く後編です。
【40代、50代の性のリアル】#26前編
「始まってもいないのに、何を終わるの?」踏み込んだら見えてきた彼の側の事情
「その日はふたりとも酔っていたので、別の日に会って話したんですよ。私から、まだ始まってもないのにごめんなさいは違うと思うと伝えたら、彼は『じゃあ、始めてみましょう』と……私が言わせてしまったところもあるのかな。でも私、彼のことをほんと純粋に好きだったんです。こんなに年上なのに、おかしいかもしれないけですけど。だから、何もないままでは終われなかった」
それからは、休日に約束して会うようになり、ホテルにも行くようになった。
彼からは「自分はできないんだ」と聞かされていた。実際、はじめてのホテルで彼の肉体的な反応はなく、セックスは成立しなかった。その次も結果は同じ。しかし回を重ねるごとに、途中まではできるようになってきた。
「まだ若いですし、ストレスを溜め込みすぎているのが原因かもしれません。同じ職場なのでわかりますが、たしかに多忙ですから。でも私は、できなくてもいいんです。ふたりきりで過ごして、手をつないでお話しているだけで満たされる。でも彼は違うみたい」
一般的にも、“最後まで”にこだわるのは、男性のほうなのだろう。
「彼のほうから、一緒にシャワー浴びようとか、全部脱いでほしいとか言ってくるんですよね。それってどういう意味なんだろう、って私は考えちゃう。最後までできないことを彼は恥ずかしいと思っていて、そんな弱みを見せたくなくて気にしていないふうに振る舞っているのかな」
お互いがお互いを好きでいるのに、ふたりのあいだには壁がある。彼にはコンプレックスがあり、ユイさんには「年上だから」「家庭があるから」という分別がある。恋愛はどちらかが強引なぐらいでないと前に進まないときがある。
しかし、それもふたりの時間を重ねていくごとに変わっていくのではないか……と思いきや、ソウマさんからの連絡がまた、途絶えた。それは現在も継続中だという。
「最後に会ったとき、彼は仕事の愚痴をこぼすばかりだったんですよね。ずっと機嫌が悪かった。そうなると私も楽しくないから、一軒目だけで切り上げて帰っちゃった。そこで私が話を聞いてあげなかったのが悪かったのかな、と思ってしまって」
愚痴を聞くこと自体はやぶさかでなくとも、度を過ぎると話は別。切り上げたのは大人として適切な態度だったのでないか、と筆者は思うが、ユイさんはやはり「自分が我慢していれば」と考える癖が発動してしまっているようだった。
「連絡が取れなくてつらくて苦しくて、どうしていいかわからない。毎日彼のことで頭がいっぱいで、恋愛で一喜一憂していた中学生のときに戻ったかのようです」
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