「論破好き」はモラハラの典型例?夫に論破され続け、心が壊れていった私は(後編)
夫婦問題・モラハラカウンセラーの麻野祐香です。
モラハラ(精神的DV)をする夫と話し合いをしたくても、うまくいかない方々がたくさんいらっしゃいます。今回は夫との話し合いがまったく進まないAさんのケースをご紹介します。本編は【後編】です。
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論破され続け心が徐々に病んでいくAさん
Aさんは、一人になるといつも夫の言葉が頭の中を巡るようになっていました。
「なんで君はいつもダメなんだ?」
「僕の言う通りにすれば問題ないだろう?」
その一つ一つの言葉が心に突き刺さり、自分は価値がないんだ、自分は必要ない人間なんだと思い自然と涙が溢れます。毎日、夫に怒られないか、夫の機嫌ばかり気をつかうようになっていました。
夫が「自分の考えが正しい」と論破してくるたびに、「私が間違っているんだ」と思い込むようになり、同時に「自分の判断は信用できない。」「私の意見は無意味なんだ。」そんな思いがAさんを蝕んでいきました。
どんなに「そうなった理由」を説明しても、夫はそれを聞き入れませんでした。そのうちAさんは、どんなに苦しいことがあっても自分の中に押し込めるようになっていきました。
他の家庭のケースにおいても、このように夫が家の中で絶対的な権力を持つようになると、妻は夫に対して「話しても無駄だ」という諦めの気持ちを抱くようになります。その結果、夫婦間の信頼は徐々に薄れていくのです。
いつしか、Aさんは夫に何もいえない状態にまでなっていました。
しかし、夫は論破することで自分の優位性を確認し、Aさんが何も言わなくなったことでやっと自分の正当性が認められたと満足をしています。夫から支配される不平等な関係は、Aさんの心をさらに追い詰めていきました。
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