
「オレに迷惑をかけるな!」と家でも説教する夫。ストレスがたたり、ある日私は倒れてしまって
モラハラで辛い経験をされた方々のお話を伺う中で、「経済的な理由で離婚できない」「仕事が絡んでいるから逃げられない」といった状況に苦しんでいる方も多くいらっしゃいます。特に、夫が経営者であり、妻が事務などを担っているケースでは、単なる夫婦関係の問題にとどまらず、仕事の責任も絡み合い、より複雑な事情を抱えることになります。モラハラの方が経営者の場合は、仕事場ではパワハラもしていることが多いと思います。
今回ご相談いただいたDさんも、そんな状況の中で悩まれていました。
前編「経営者の夫の壮絶なパワハラで、従業員が逃げていく。事務として会社を支える妻の苦しみは」につづく後編です。
モラハラ被害者は、何故なかなか別れられない?
モラハラを受ける妻が別れられない理由のひとつに、「責任感」や「罪悪感」があります。夫の支配によって、妻は「私がいなければ家族が壊れてしまう」「私がいなくなれば、会社も回らなくなる」と思い込まされ、身動きが取れなくなっていくのです。
モラハラ加害者は、「お前がいなければ会社が潰れる」「子どもたちが不幸になる」などの言葉を繰り返し投げかけ、妻に罪悪感を植え付けます。何度もそう言われ続けるうちに、妻は「私が我慢すればすべて丸く収まる」と考えるようになり、離婚という選択肢を自ら遠ざけてしまうのです。
また、長年にわたるモラハラによって自己肯定感が低くなり、「私には価値がない」「私を好きな人は誰もいない」と思い込んでしまうことも少なくありません。経済的な自立が難しいと感じるだけでなく、自分の存在価値そのものが見えなくなり、この家以外に居場所がないと感じるようになるのです。
さらに、「お前なんか一人じゃ生きていけない」「お前が出て行ったらみんな困るぞ」といった言葉で恐怖心を植え付けられることで、夫の支えなしでは生きられないと錯覚してしまいます。離婚後の生活への不安を過剰に抱かされ、動き出す勇気を奪われてしまうのです。
そして、モラハラ加害者はときに優しい言葉をかけたり、思いやりを見せたりする“ハネムーン期”と呼ばれる期間を挟みます。この繰り返しによって、妻は「もしかしたら今度こそ変わってくれるかもしれない」と淡い希望を抱き続けます。しかし、結局は再びモラハラに戻り、絶望と希望を何度も往復するうちに、別れる決心がつかなくなってしまうのです。
このように、モラハラ加害者は経済的な依存関係だけでなく、罪悪感や恐怖心、自己否定感を巧妙に植え付け、心理的にも相手を支配し続けているのです。
家庭内でも続くモラハラ。責め続けられる恐怖に…… 次ページ
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