
「更年期なんて他人事だと思ってた」52歳の私を襲った突然の「動悸とめまい」、そこから始まった大変な日々は
閉経の前後5年を一般に更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は一般的には50歳といわれていますが、新しい研究での平均値は52.1歳とされています。となると、47~57歳の世代は更年期に当たる人が多くなります。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。
私ってもう更年期なの? みんなはどうなの?
オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)
【100人の更年期】
◆ナオコさん 54歳
神奈川県在住。不動産業を営み、58歳の夫・19歳の長男と3人暮らし。長女(29歳)は英国で独立
突然の動悸とめまい。「まさか更年期だとは思わなかった」
52歳の夏、ナオコさんは息子の高校野球を応援するため、大阪・梅田の繁華街を歩いていました。
「人混みのなかで、突然心臓がバクバクして、めまいで立っていられなくなったんです。なんとか甲子園までたどり着いて友人に話すと、『それ、更年期じゃない?』って言われて……」
帰りの飛行機に乗れないかもしれないほど体調が悪化し、帰宅後すぐに内科を受診。10年前に子宮筋腫と乳がんの治療をしていましたが、それまでは更年期の不調を感じたことがなかったため、「何か別の病気かも」と心配になったそうです。
人間ドックの結果は異常なし。女医からは「消去法でいくと、更年期でしょう」と伝えられ、漢方薬を処方されました。53歳の4月に最後の生理があり、現在は閉経から約1年。症状が出始めたのは、閉経のちょうど1年前ということになります。
婦人科系によいとされる漢方薬を3種類、3カ月ごとに順番に試しましたが「効いたような、効いていないような……結局、自分にぴったりの薬は見つからなかったんです」
突然やってくる「心臓のバクバク」。お守り代わりの抗不安薬
めまいはその後も何度か襲ってきました。
「とくに車の運転中は怖くて……。突然グラッと来て、慌てて路肩に停めて目を閉じていると少し楽になりました。でも、それ以来“また起きたらどうしよう”という不安が常につきまとうようになったんです」
近所の人から「婦人科の更年期外来に行ってみたら?」と勧められ、婦人科を受診。10年前の子宮筋腫・乳がん治療時にホルモン療法が体に合わなかったことを医師に伝えると、「今回はホルモン補充療法(HRT)は見送りましょう」と判断されました。
そのかわりに処方されたのは抗不安薬。
「心臓がバクバクして、不安感もあって……自律神経が乱れているのかな、と感じていたので、薬で少しでも落ち着けたらと」
今では動悸やめまいの頻度は減ってきたそうですが、油断はできません。
「いつまた来るかわからないので、抗不安薬はお守り代わりに常に持ち歩いています。あるだけで安心できるんです」
市販品では効果を感じられず、医師から降圧剤を処方されることに
最初に症状が出始めた頃、近所の年配女性たちから「◯◯って商品、効くわよ」と更年期で有名な市販品を勧められたナオコさん。「気休めというか、私にはあまり効かなくて……。むしろ余計にほてる感じがして合いませんでした」ナオコさんの場合、のぼせやほてりは、めまいとセットでやってきます。首から上がカーッと熱くなり、冬でも汗が噴き出すほど。
「寒い季節でも顔だけ火照ってしまって……それがまたつらくて」
その後もめまいが続いたため、半年ほど前、ご近所さんの紹介で別の医院を受診。「血圧を測ったら180もあって……。『これは高血圧をどうにかしたほうがいい』と、降圧剤を処方されました」薬の服用を始めたことで、現在はめまいやほてりも落ち着いてきたといいます。
「1年前の人間ドックではそこまで高くなかったので、あのめまいは血圧が関係していたのかもしれませんね」と、ナオコさんは振り返ります。
本編でナオコさんの体験から見えてきたのは、52歳で突然始まった「めまい・のぼせ・ほてり」。その背後には、高血圧という別の要因も潜んでいたということ。
▶▶「家族には言えないけれど、ママ友には話せる」54歳になった私が更年期とつきあう距離感って
では、ママ友やご近所さんとの支え合いの中で、ナオコさんが見つけた“更年期対策”についてお届けします。
◆更年期に何が起きる?マンガでわかりやすい!
>>>マンガ100人の更年期
写真はイメージです
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