夫に無視されても「私に価値がないわけではない」 サイレント・モラハラの夫に支配されていた妻が、“自分の軸”を取り戻すまで
夫からの無視に耐え続け、言葉をかけても返事のない日々。家族の中で自分だけが“透明”になっていくような孤独の中で、Nさんは「私さえ我慢すれば」と自分を責め続けていました。けれど、そんな生活の中で彼女はあることに気づきます。
サイレント・モラハラからの脱出ストーリー、後編です。
<<この記事の前編:「私は透明人間なの?」夫に無視され続ける、サイレント・モラハラの恐怖。精神的に支配され、言葉さえ失っていった私は
沈黙という「見えない暴力」
さらに無視を続ければ、妻は不安になり、何とか夫の関心を引こうと必死になります。その揺れを目にすることで、夫は「自分の方が優位に立っている」と感じ、無視が“労力のいらない支配の手段”になっていくのです。
しかも、無視する側はただ黙っていればいいだけ。けれど、無視される側は緊張に耐えながら、家庭を保つために必死で動き続けます。子どもに気を遣い、場を和ませ、夫の機嫌を探りながら家の空気を整える……その役割を担うのは、いつも妻です。負担は一方的に妻の側にのしかかります。
こうして日々が続くうちに、夫にとって“無視”は「最も簡単にできる支配の方法」となり、妻にとっては「心が少しずつ削られていく日常」になってしまうのです。
要するに、サイレントモラハラは次のような心理が重なって生まれる行動です。
・自分を後回しにされたと思い込む未熟さ
・寂しさを言葉にできない不器用さ
・相手を支配して優位に立ちたいという欲求
こうした要素が複雑に絡み合い、沈黙という“見えない暴力”を生み出しているのです。
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