「指が痛い…」45歳で更年期に。夫からは「忍耐が足りない」と言われてしまったけれど、病院に行っても解決しない不調にどう向き合えばいいの

閉経の前後5年を一般に更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は一般的には50歳といわれていますが、新しい研究での平均値は52.1歳とされています。となると、47~57歳の世代は更年期に当たる人が多くなります。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。

私ってもう更年期なの? みんなはどうなの?

オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)

写真はイメージです

【100人の更年期#139】

 

◆ユミエさん 54歳
42歳で保育士に。夫と3人の子どもの5人家族

 

45歳から始まった、大量の経血や指の痛み

私が自身の体に変化を感じ始めたのは、45歳のときでした。
経血量がびっくりするくらい増え、多い日用ナプキンを使っていても1時間と持たなくなりました。と思えば、次の生理は少ない量が10日間くらい続くという、これまで経験したことがない状態が立て続けに起きました。

「私、どうしちゃったんだろう」

 

そう思いましたが、これくらいで仕事を休むわけにもいかず、あまり考えないようにしていました。

 

経血の変化を感じ始めてしばらくすると、今後は指の痛みを感じるようになりました。ある朝、起きたら左手の人差し指がずきずきと痛くて、動かそうと思っても動かない。指が動かないなんて初めての経験で、すごく怖かったです。

 

この時、私は「もしかすると、ホルモンバランスが乱れてきたかもしれない」と思いました。若い頃、子宮内膜症を発症するなどの経験があり、婦人科系の機能が弱めという自覚があるからです。実は、過去に流産を3回経験しています。そのときの記憶から、経血の変化や指の痛みはホルモンバランスの乱れからきている可能性を疑いました。

 

薬指にも痛みが。さらに指先が横に曲がり始めた

指の痛みがほぼ毎朝のことになり、痛みをこらえながら家事をするのに支障がでてきたので、女性ホルモンに似たはたらきをする成分が入ったサプリメントを試してみました。

 

でも、私には効果なし。次に、婦人科へ行って診てもらいましたが、ホルモン値はじゅうぶんあるとの診断でした。ホルモンバランスのせいだと思っていた私は、原因が分からないことに不安を覚え始めました。

 

そのうち、指の痛みは人差し指だけでなく薬指にも感じるようになり、第一関節から上が横に曲がり始めました。さすがに怖くなり、整形外科で診てもらったところ、中高年の女性に多く発症するヘバーデン結節とのこと。いちど変形した指は元には戻らないらしく、痛み止めの貼り薬の処方と、痛みを軽減する指の使い方を教えてもらうにとどまりました。

 

指の痛み、経血異常、職場のストレス。耐えられなくなった私はついに…

この時の私は48歳、最初の痛みを覚えてから3年が経っていました。
毎朝の指の痛みや毎月の経血異常に加え、職場で理不尽な同僚に悩まされるようになり、私は徐々に眠れなくなっていました。せっかく眠りについても、職場のことや過去の嫌な出来事を思い出して急に目が覚めるんです。眠れない日が増え、寝不足で翌日がつらくなる。その繰り返しでした。

 

「体調がいい日がない」と言っても過言ではない毎日を過ごす中、仕事量は増える一方で、土日も家で仕事をしないと追いつかない状態になりました。
私の仕事は、保育士です。42歳の時に保育士の資格を取りました。子どもたちはとてもかわいくて私にやりがいを与えてくれますが、同僚の中に理不尽なことばかり言う女性がいて、その人との関係に疲れていました。心も体もクタクタになってしまった私は、50歳のある日、8年間働いていた保育園を辞めてしまいました。「これ以上ここにいると、壊れてしまう。それなら辞めて、別の道へ進んだほうがいい」そう思いました。

でも、夫には私の状態はうまく伝わっていなくて、その後「忍耐が足りない」と言われてしまうことになったのです。

 

本編では、45歳から生理の変化と手指の痛みに悩まされるようになったユミエさんが、病院に行っても決め手となる解決法には出会えず、さらには仕事でも壁に行き当たった体験をお伝えしました。

▶▶保育士の仕事は好きだけど、体も心もついていかなくて。夫は「忍耐が足りない」と言うけれど、私はもう壊れかけだった

では、ユミエさんが傷ついた「家族の無理解」と、その後の突破口となる「ある出会い」についてお届けします。

 

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