「このままでは殺されてしまうかも」歪んだ親子関係が一転。不安定だった息子を変えた、母親の「気づき」とは

2026.03.29 LIFE

こんにちは。「1人も見捨てない子育て手札の提案者」として年間数百件以上の子育て相談に乗っているきのぴー先生です。児童自立支援施設に併設された小中学校に勤務し、生徒指導主任を務めました。愛情や正論だけではなかなかうまくいかない子どもとの関わり。この連載では、理想論や正論だけでは届かないところにある、泥くさい現場で培ってきた子どもとの関わり方のヒントをお届けしていきます。

【きのぴー先生の子育て手札 #2】

 

 

「このままじゃ、本当に危ない…」と子どもに恐怖を感じた日

殴られる。蹴られる。強い言葉を浴びせられる。

 

「正直に言うと、このままじゃ、いつか殺されてしまうかもしれないと思いました」

そう語ってくれたのは、小学3年生の男の子・Kくんのお母さんでした。

 

Kくんは、とてもエネルギーの強い子でした。いわゆる「やんちゃ」という言葉ではとても収まりきらないほど、感情の振れ幅が大きく、不安定さを抱えていました。そして、もっともお母さんを追い詰めていたのは、その感情が爆発したときの暴言や暴力が、お母さんにだけ向けられていたことでした。

 

「父親にはそこまでじゃないんです」「どうして、私にだけなんでしょうか」

 

実はこの現象には、家庭の中で起こりやすい「構図」が関係しています。「子どもはお父さんの言うことのほうが聞きやすい」。よく聞く話ですが、これは単にお父さんが厳しいから、という理由だけではありません。

多くの家庭では、お母さんが最初に対応し、その後にお父さんが登場して場を落ち着かせる、という流れになりやすいことがあります。子どもの中でも「お父さんは最後に来てくれる人」「落ち着かせる人」という認識が育ちやすいのです。つまり、最初の対応を担うお母さんは、子どもの感情を丸ごと引き受ける役割になりやすい、ということです。

 

決して、お母さんの対応が下手だったわけでも、お父さんの対応が特別に上手だったわけでもありません。ただ、そうなりやすい構図があるわけです。(全国のお父さんに伝えたくて語ってしまいました)

 

とはいえ、目の前で起きている現実を前に「構図だから仕方ない」と割り切れるわけではありません。何とかしたい。どうにかして、この状況を変えたい。お母さんは、まさに限界のところに立っていました。

 

▶母親が「あること」をやめたら、暴力がなくなった

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