独身偽装の既婚者にだまされた、39歳シンママ。行政書士が授けた「養育費1,320万円」で逆襲する方法とは

彼の自宅で見た「幸せな家族」の光景

度重なる裏切りに、香織さんは途方に暮れていました。筆者は彼女に「婚姻届には彼の住所が書かれているのでは?」と尋ねました。その住所を覚えていた香織さんに、「その場所へ行けば、何かわかるかもしれません」と促したのです。

日曜日、香織さんはレンタカーを借りてその住所へ向かいました。車の中から玄関の様子をうかがっていると、中からきれいに化粧をし、オシャレな服を着た女性が3歳くらいの男の子と一緒に出てきました。そしてその後から現れたのは、彼、雄太さんでした。香織さんには決して見せないような屈託のない笑顔で運転席に乗り込み、後部座席の妻子に目配せをすると、車は走り去っていきました。彼の言葉は、すべてが嘘だったのです。「妻と長期間、別居中」という話は偽りであり、実際には家族団らんの幸せな生活を送っていました。彼は妻と離婚する気など微塵もなく、香織さんを妊娠させておきながら、ただの遊びとしか考えていなかったことが明らかになったのです。

 

 

迫るタイムリミット…下された苦渋の決断

彼の本性を知り、香織さんは絶望の淵に立たされました。娘一人を育てるだけで経済的に精一杯の状況で、彼からの養育費も見込めない中、お腹の子を育てることは現実的ではありませんでした。悲しい選択ではありますが、人工妊娠中絶を考える必要がありました。妊娠週数が進むにつれて、母体への負担も、経済的な負担も大きくなります。妊娠初期(3ヵ月以内)であれば費用は約20万円ですが、中期(3ヵ月以上)になると80万円を超える可能性もあり、手術も母体への影響が大きいものになります。「20万だってぎりぎりなのに80万も出せません」と、これ以上は彼の答えを待つ余裕はないと判断した香織さん。苦渋の決断の末、お腹の子をあきらめざるを得ませんでした。

胎児の命を自分の手で終わらせてしまった罪悪感と、急にお腹が軽くなった喪失感。弟か妹が産まれるのを楽しみにしていた娘を裏切ってしまったという思いも重なり、香織さんは心身ともに追い詰められ、2週間の欠勤の末に仕事も失ってしまいました。

 

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