何個知ってる?「ラブハラ」「テクハラ」…多様化する「グレーゾーン」なハラスメント・21連発!【人事のプロが解説】
世間ではハラスメントへの意識が年々高まり、「これもハラスメントなの?」「どこまでがセーフ?」と戸惑う管理職やリーダーが増えています。
実際、悪意がなくても相手に不快感やストレスを与えれば問題視されるケースもあり、指導やコミュニケーションに神経を使っている人は少なくありません。特に最近は、明確なハラスメントだけでなく、「グレーゾーンハラスメント」が離職の一因になるともいわれています。
リクルートやLINEでの人事経験を経て、4,500時間以上の実績を持つプロコーチ・寺田貴哉氏によると、リーダーにはハラスメントの知識だけでなく、メンバーとの相互理解を深める姿勢も求められるそうです。
本記事では寺田氏が監修した書籍から、職場で気をつけたいハラスメントの基礎知識と向き合い方を紹介します。
※本記事は書籍『はじめて部下ができたら知りたいことが全部のってる本』(寺田貴哉:監修/主婦の友社)から一部抜粋・編集したものです
※マンガ、イラスト/イケマリコ
不快感やストレスの種になる無自覚なハラスメントに注意
静かな離職につながる「グレーゾーンハラスメント」
言葉や行動で相手を不快にしたり、尊厳を傷つけたりすることを意味する「ハラスメント」。オンライン会議で相手の室内の様子に干渉したりする「リモハラ」、育休を取得する男性社員に対して厳しくあたる「パタハラ」など、社会の変化に伴いハラスメントも多様化しています。
たとえ悪意のないコミュニケーションのつもりだったとしても、リーダーという役職に就くだけで、何気ない言動が何かの強要と認識されるケースも。不用意な発言や誤解を与える態度をとらないようにするのが賢明です。
最近では、ハラスメントとまではいえないものの、不快感やストレスを与える「グレーゾーンハラスメント」が広がっており、それが離職の原因となる可能性も指摘されています。たとえば、妊娠しているメンバーの体調を気遣って早めの帰宅を促す行為も、もし相手が「邪魔者扱いされている」などと感じれば、マタハラになり得ます。
今の社会でどんなことがハラスメントとされているのか理解するのはもちろん、価値観の違いなどで不要な誤解が生じないよう、日頃からメンバーと相互理解を深めておくことが肝心といえるでしょう。
知っておきたい!パワハラにならない指導の仕方
厚生労働省では、パワハラにならない指導方法として、次の4つの基準を設けている。①問題となる具体的な行動や内容に焦点を絞る。 ②感情的にならない。 ③人格や性格を否定しない。 ④どのように改善すべきかを伝える。 ⑤部下にどのように伝わったか確認する。
ハラスメントの定義
パワハラ(パワーハラスメント)
下の①から③までの要素をすべて満たすものが、職場におけるパワーハラスメントと定義されている。客観的に見て、業務上必要かつ相当な範囲の指導はこれにあたらない。
① 優越的な関係を背景とした言動であって、
② 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
③ 労働者の就業環境が害されるもの
〈パワーハラスメントにあたりうる例〉
■身体的な攻撃:殴る蹴るなど暴力をふるったり、相手に物を投げつけたりする行為。
■精神的な攻撃:人格を否定する言動や、必要以上の厳しい叱責や人前での叱責を繰り返すなど。
■人間関係からの切り離し:長時間にわたり別室に隔離したり、集団で無視して職場で孤立させたりするなど。
■過大な要求:業務上明らかに不要なことや、遂行不可能なことを強制するなど。
■過小な要求:能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや、仕事を与えないことなど。
■個の侵食:私的なことに過度に立ち入ること。たとえば、職場外での監視や病歴などの個人情報を当事者の了解を得ずに暴露することなど。
セクハラ(セクシャルハラスメント)
職場において、労働者の意に反する性的な内容の発言や行動によって、当人が不利益を受けたり就業環境が害されたりすること。
マタハラ(マタニティーハラスメント)
職場における、妊娠や出産等に関するハラスメント。たとえば育児休業を妨げたり、休業を取得した労働者の就業環境が害されたりすることなど。
▶多様化する「グレーゾーンハラスメント」一覧
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