【40代の平均】老後?旅行?リアル40代は「何のために、いくら貯蓄をしている」?
友人や同僚と仕事や恋愛の相談はするけれど、具体的に聞きづらいのがお金の話。これまで、何となく将来に備えて貯蓄はしてきたという人も少なくないでしょう。ところでみんな何のために貯蓄をしているのか気になりませんか?今回は貯蓄の目的についてお伝えしていきます。
■貯蓄の目的として多いのは「老後の生活資金」
【あなたは、どのような目的で金融資産を保有していますか。(○は3つまで)】
(注)「金融資産を保有している」世帯における比率
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成30年)」によると、単身世帯の金融資産の保有目的で一番多かったのは「老後の生活資金にあてるため」で答えた割合は55.1%、つづいて「病気や不時の災害のときに備えるため」と答えた割合が50.0%でした。老後の生活資金、病気や災害による備えのための貯蓄目的が半数以上を占める結果となりました。
悠々自適な生活を過ごすための余裕資金として準備している人もいれば、年金だけでは生活資金が足りない不安から準備している人もいるでしょう。20代のうちは想像できなかった老後が40代、50代と年齢が上がるにつれて、少なからず考えるようになってくるのではないでしょうか。
また、女性特有の病気など年齢とともに不安は大きくなってきます。マネー相談の現場でも、40代女性からの医療保険の見直しの相談は多いと実感しています。
貯蓄の目的は人それぞれですが、実際に目的を持ち貯蓄をしている人のお話しをご紹介します。
■A子さん48歳・メーカ勤務・貯蓄額750万円のケース
A子さんは30代のうちは、働くのは生活のためだけでなく人生を楽しむためとお金は貯める必要性を感じずに生活してきたそうです。しかしながら、40歳になって受けた人間ドッグで再検査の項目もあり、ずっと健康で元気に働き続けられるとはかぎらないという不安がよぎり、いざというときに備えて貯蓄をすることにしたとのことです。
これまで 貯蓄がなくても気にならなかったものの、貯蓄をはじめる気になった途端、貯蓄の無さにしばらく不安になっていたそうです。貯蓄額が300万円に到達して心に余裕がもてるようになり、年間100万円以上は貯蓄するペースで生活しています。A子さんは「貯蓄をする生活には楽しみがなくなるのではと思っていたけれど、貯めるお金と使うお金をきちんとわけておけば、貯蓄しながら生活を楽しむこともできる」と言っていました。
■B子さん41歳・塾講師・貯蓄額300万円のケース
B子さんは30代のうちは特に目的はなく何となく貯蓄をしていて貯蓄額300万円あります。もう少し貯められることもできたけれど、これといった貯蓄の目的がなかったためお金のことを考えてこなかったそうです。ただ、B子さんは賃貸のマンションの更新のたびに、このまま家賃を支払い続けるのは無駄だからマイホームを購入して資産にした方がいいのではないか?と思う一方で、この先、結婚を考えると必要ないかなとも思っていました。
しかし、色々と思い悩んだ結果、5年後にマイホームを購入することに決めたそうです。
マイホーム購入後に結婚しても人に貸しやすい、売却しやすい物件を選んでおけば安心という結論が出て、今はマイホームの頭金を700万円貯める目的をもって貯蓄にはげんでいます。B子さんは「目的をもつことで、何年後にいくら貯めればよいのか明確になるので、貯蓄の目的をもつことは大切」と言っていました。
■まとめ
貯蓄は目的を明確にすることで、お金の貯まり方は変わってきます。何となく貯蓄しているよりも「〇年後に〇〇万円貯めて〇〇をする」目標をたてることでお金のつかい方も自然と変わってきますし、貯蓄に対するモチベーションも上がります。これまで貯蓄の目的をもったことがない人も、目的をもって貯蓄していくことをオススメします。
今関 倫子 ファイナンシャル・プランナー
外資系保険会社勤務中にファイナンシャル・プランナー(FP)を目指し、AFP(日本FP協会認定)資格取得後、独立系FP事務所に転職。女性を中心に年間のべ200件以上のマネー相談を受け、多くの経験を経て独立。個人マネー相談、執筆、マネーセミナーを中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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