後輩とのコミュニケーションは、教えるよりも○○が大事!NY流、後輩を育てる4つの方法

NYの姉御が遠い空へと旅立ってしまった。その悲しい知らせを聞いたとき、ちょうどその彼女がコーディネイトした某有名ブランドのタイアップ記事をなんとなく眺め、「あぁ、お元気かなあ」と思い出していました。

NYの2人の姉御から学んだ新参者の育て方

つまり直前までジャーナリストとしてのお仕事をこなしていたということ。闘病されていたことはかなり近い存在しか知らされていなかったようですが、つい最近までもNYコレクションに向かい、各メディア向けイベントにも足を運んでいたそうです。そう。彼女はアラ還でも永遠のパーティガール。キップが良くておしゃれでおちゃめで、ちょっと、いやかなりミーハーで…本当にエネルギッシュな姉御でした。

 

NYにはもうひとり、ひよっこだった私を導き、サポートしてくれた大御所ジャーナリストがいます。その人もアラ還にしてランニングに目覚め、現在もすっきり体型をキープしているエイジレスな女性。素敵な年の重ね方をしているんです。当時、マンハッタンのチェルシー地区在住だったのでチェルシーの姉御と呼ばせていただきましょう。

 

その方はもともと私がMc Sisterというティーン向けファッション誌の編集者だった時にコーディネイターとしてお世話になっていました。取材やプライベートでNYを訪れたときにもいろんな情報を提供していただき、渡米を決心するきかっけとなった言葉には衝撃をうけたっけ。(それは後程!)

 

その後、Mc Sisterではその方の娘さんにNYのハイスクールガールとしてレポーターになる連載をするなど、公私ともにお世話になったのでした。面倒見がよく、その方に助けられたジャーナリストは数知れず! 

 

後輩とのコミュニケーションは、投げかけることと○○感が大事

ふたりの姉御に共通しているのは圧倒的な現役感。若づくりを狙っているわけではないのに、自分の好きなことを知っていて、エネルギーを発散している。なんでしょ。ちょっとウワサ好きなところも共通しているかも。そういう見たい、知りたい、体験したい!という欲望をかくさない姿勢って、瑞々しい波動を出すような気がします。

 

そして大御所なのにえらぶらないこと。新参者に教えてあげるという態度ではなく、この人知っている? これ興味ある? とNY生活で学ぶべきことを投げかけてくれる

 

NYに流れてきたライターやカメラマンはフリーランスとして活動していた人も多かったので、あまり立ち入っちゃいけないという遠慮もあったのかもしれませんが、実にさりげなくアドバイス。手とり足取りという距離感ではなく、ムダ話の途中でもポーンとはしごをかけてくれる感じ。

 

今や、仕事関係者のほとんどが年下という40代フリーランスの私。このときの姉御たちのコミュニケーション術、すごく参考にしています。

 

いくつになっても知らないことは学ぼうとする姿勢

もうひとつ共通していたのは格下や分野の違う人からも学ぼうという貪欲な姿勢。ミレニアム直前だった当時、ちょうど出版界はDTPやパソコンでの入稿作業が進んできたころでした。よくわからないわ、と人任せにする人も多い中、そのふたりはそういった情報に敏感でした。

 

こんな成功している人でも日々進化しようとしているんだ~というのも新鮮な驚きで、知らないことを知らないと明言して、教えてと伝える姿勢を学びました。なにしろ当時の編集部では鉛筆書きの原稿用紙での入稿を貫く年配編集者が多かったんですから。

 

出版社に勤務する編集者として数回、出張や遊びで訪れたものの、英語は「Nice to meet you again」くらいしか話せない。遠い存在だったアーティストと直接交流できる大チャンスだというのにあとは通訳に任せっぱなし。そんな自分に嫌気がさし、また当時付き合っていた彼がNY在住で遠距離恋愛だったこともあり、語学留学を兼ね、いっそ渡米しちゃおうかと仕事でやりとりしていたチェルシーの姉御に相談したのでした。

 

「連載も担当しているし、今退社したら編集部に迷惑かけちゃいそうなんですよね~」

とぐだぐだ言っていると

「会社なんて自分が思っているほどあなたをあてになんてしてしてないわよ~」

とすっぱり! がーん! 自分の代わりなんていくらでもいるってこと?

 

しかし確かにその後、すんなり後任の担当も決まり、なにごともないように雑誌は発行され続けていたのでした。

自分の人生は自分で決めるしかない、そんな当たり前な事実にはっとしました。ならば自分の行く先は自ら舵をとったほうがいい。それがNYならではのポジティブ自分勝手を知る第一歩だったかも。

 

勇気がいることだけど、情報を若手にシェアすること

渡米後、英語もまだろくに話せなかった私に、「アポ取っといたから新しいショップの取材に行ってきて! 営業時間とコンセプトとおすすめアイテムだけ聞いとけばいいから」というようにちょっとした仕事をポンとトスを上げるように投げかけてくれて、アシスタント的にデータ原稿をまとめるうちに、なんとか街にも慣れ、独り立ちできるようになりました。

 

911前はまさにNYバブル。各雑誌から依頼が殺到し、猫の手も借りたいという状況だったかもしれませんが、それにしてもクライアントを紹介してくれたり、広報につないでくれたり、情報を与えてくれました。今になるとわかる。あとから続く若手に惜しげもなくシェアするのって結構、勇気がある。自信がないとできません。

 

実際、他の都市では新しいジャーナリストにさりげな~く意地悪な一言を言うなど、排他的だとか聞いたことがある…! NYの場合、その姉御ふたりの影響か、ベタっとしたネットワークはなく、来るもの拒まず、去るもの追わず。困ったときには助けるけれどあとは勝手にして、というポジティブ自分勝手スタイルだったんです。NY自体、多くの人が行きかう都市だったから縄張り意識が薄いんですよ。日本人もそのほかの国から来た人も。

 

情報だって人脈だって、人間には器があるんだから、出せば新しい何かが入ってくる、そんなことを教えてくれたのもふたりの姉御でした。そうよね、情けは人のためにならず。新しい何かは新しい誰かに教えてもらえばいんだもの。

 

あのころのNYはみんなで乗り切るぞ、という活気に満ちていた! まるで日本人ジャーナリスト、いやメディア全体が運命共同体であるかのように。

 

令和っていう新しい時代になって、私自身もいよいよ大ベテランの域に突入。(大気圏突入くらい衝撃的!)今度はオトナの生き様を若い世代に見せる番。変化に柔軟に対応できるしなやかなオトナになりたいものです。

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