食べる量は変わっていないのに増える…「更年期太り」に有効なダイエット方法は?リバウンドしない人が続けている「4つのこと」を科学的に解説

食べる量は昔とそれほど変わっていないのに、なぜか体重だけが増えていく。特にお腹周りについた脂肪がなかなか落ちず、「若い頃はもっと簡単に戻せたのに…」と感じたことはありませんか?

健康診断の結果や鏡に映る自分の姿を見て、以前との違いに驚くこともあるかもしれません。では、体型を維持している人は何が違うのでしょうか。

本記事では、明治大学教授の堀田秀吾氏と東京メディカルクリニック平和台駅前院院長の木島豪氏がタッグを組んで生まれた「科学的に実証されたダイエット習慣の本」から、「更年期太りに有効な行動」、そして「減らした体重を長く維持できた人たちに共通する4つの習慣」について紹介します。

※本記事は書籍『科学的に実証された 超ダイエット習慣大全』(堀田秀吾、木島豪:著/Gakken)から一部抜粋・編集したものです
※イラスト/水口めい

 

体を再設計中の「更年期太り」にも筋トレが有効

更年期に体組成が変わるのは、不摂生だからではなく普通のことです。筋トレをすることで基礎代謝を支え、内臓脂肪の蓄積を抑えましょう。

 

内臓脂肪が増え、脂肪を燃やす力が落ちていく

閉経前後の体の変化期、いわゆる更年期を境に、体が変わり始める。同じ食事量、同じ生活リズムなのに、お腹周りが気になってしまう。

鏡の前に立つたびに抱く違和感は、意志の問題でも努力不足でもありません。ホルモン環境の変化に合わせて、体の内側で起きている再構成のサインなのです。

ペニントン生物医学研究センターのラブジョイらは、閉経前の健康な女性156名を毎年測定しながら4年間にわたって追跡する観察研究を行いました。

参加者は白人103名とアフリカ系アメリカ人53名で、このうち51名が追跡期間中に閉経を迎えています。

閉経を迎えた女性と、閉経前のまま経過した女性を比べたところ、体重と体脂肪が有意に増えたのは閉経を迎えた女性だけでした。

お腹まわりの皮下脂肪は全員で増えていましたが、お腹の奥につく内臓脂肪が有意に増えたのは、やはり閉経を迎えた女性だけだったのです。

エネルギー消費の面では、24時間のエネルギー消費量も睡眠時のエネルギー消費量も、加齢とともに参加者全体で低下していました。

ただし睡眠時のエネルギー消費量の下がり方は、閉経を迎えた女性のほうが1.5倍大きく、マイナス7.9%とマイナス5.3%という差がついています。

さらに、脂肪を燃やす力を示す脂肪酸化は、閉経を迎えた女性で32%低下していました。なおエネルギー消費量の測定は、参加者のうち34名を対象に行われたものです。

こうした変化の背景には、エストロゲンというホルモンの低下が関わっていると考えられています。

エストロゲンには脂肪のつく場所を左右する働きがあり、その分泌が減ると、皮膚の下につく皮下脂肪よりもお腹の奥の内臓脂肪のほうが蓄積しやすくなると説明されています。

ただしこの研究は観察研究であり、加齢による影響と閉経による影響を完全に切り分けることはできません。原因を断定するのではなく、閉経の時期に代謝の変化が重なると受け止めておくのが正確です。

内臓脂肪は皮下脂肪と比べて、心臓の病気、2型糖尿病、代謝症候群のリスクと強く結びつくことが知られています。「お腹周りが変わった」という感覚は、ホルモン変化を体が正直に映し出したサインなのです。

 

身体活動量は4年で約半分にまで低下

この研究では身体活動量も加速度計で測定されており、閉経を迎えた女性では閉経のおよそ2年前から有意に低下し、その後も低い水準のまま推移したことが報告されています。

エネルギー消費の落ち込みは食事量の変化だけでは説明しきれず、動く量そのものが減っていくことも、体重増加を後押しする要因の1つになっています。

では、更年期以降にできることは何でしょうか。とりわけ有効だと考えられているのが、筋力トレーニングです。

筋肉は基礎代謝を支えるエンジンであり、加齢や閉経に伴う代謝の低下を部分的に補ってくれる存在です。

閉経後の女性65名を対象としたスウェーデンの無作為化比較試験では、マシンを使った種目と自重の種目を組み合わせたプログラムを週3回15週間続けたところ、週2回以上参加できた人で内臓脂肪が有意に減少しました。

また、閉経後女性を対象に運動の効果を調べた101件の研究を統合したメタ分析では、筋トレ(レジスタンストレーニング)に絞った解析で、除脂肪量が平均0.9kg増え、体脂肪率が平均1.2ポイント下がることが示されています。

更年期は、体が再設計を求めているタイミング。変化を敵視するより、仕組みを知って設計し直すことが、この時期の体重管理を長続きさせてくれます。

 

【今日の1アクション】
スクワット10回を「週2回」のペースで始めましょう。カレンダーに曜日を決めて書き込むことが、続けるための最初の一歩です。

 

▶体重を維持できた人がしてきた共通点4つ

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