「もう辞めるしかないの?」仕事、ダブル介護と子の受験で三重苦。「介護経験者ゼロ」の職場で私が限界を迎えた日
職場に「介護経験者がいるかどうか」は大きかった
「介護をしている」ことを伝える先として忘れてはならないのが、職場。Nさんの場合、お母さんから「足が動かなくなったの」と連絡が来た日に早退し、翌日状況を話したことで、必然的に“介護中”をオープンする形になりました。
2025年「育児・介護休業法」の改正が段階的に施行され、「介護離職」を防ぐため、事業主に対して環境整備や介護休業の利用促進などが求められるように。Nさんの介護スタート時は法改正前ということもありますが、それだけでなく、なかなか厳しい状況だったと振り返ります。
「母が入院した当初は、いつ病院から連絡があるか分からない状態。まず上司にはそれを話し、『日中、電話を取ることを認めてほしい』とお願いしました。同時に父の認知症の症状も進みつつあったので、『何かあれば早退するかもしれない』とも。昔に比べると、世の中的にも介護者への理解が深まった印象がありますよね。でも、やはり現実は難しいなぁと思いました」
勤めていた職場は介護経験者がゼロで、もちろん従業員が介護休暇を取得した前例もなかった。「やっぱり、経験者がいるかどうかは大きいですよね」とNさん。
「介護は大変そう」という漠然としたイメージだけで、「どれだけ過酷な状況か」は、なかなか分かってもらえない。上司や同僚からの理解も得にくい中、Nさんは精神的にも肉体的にも限界を感じ始め、ついに「もう仕事を辞めよう」と決意します。
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ライター
小林真由美
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