「なんだか手の老化が気になる」40・50代がやりがちな「手洗い&食器洗いのNG習慣」とは?皮膚科医が教える「美しい手でいられるコツ」
「かゆみ・爪の荒れ」が出たら受診を!ステロイドを怖がらないで
――手がちょっと荒れただけで皮膚科を受診する発想がない人も多いと思います。どのくらいの症状になったら受診すべきでしょうか。
一つの目安は、痒みが出てきたときです。また、こまめにハンドクリームや保湿剤を塗っているのに手荒れがなかなかよくならない場合も、一度皮膚科に相談してほしいですね。
原因が日焼けや水仕事、手洗いによる単純な乾燥だけとは限りません。手荒れに見える症状でも、接触皮膚炎のほか、汗疱・異汗性湿疹、乾癬、手白癬などが関係する場合があります。かゆみや痛み、ひび割れが続くときや、保湿しても改善しないときは、皮膚科に相談してください。爪の周囲の強い炎症や、爪そのものの変形がある場合も受診をお勧めします。
また美容師さんや介護士さんなど、仕事で頻繁に水や薬剤などに触れる人は早めに受診することをお勧めしています。手荒れが悪化すると仕事そのものに支障が出てしまうため、早めに受診することが大事です。ゴム手袋そのものにかぶれる人もいますし、金属を扱う仕事で金属による接触皮膚炎を起こす人もいます。
毎日触れているものでも、あるときからアレルゲンとして認識され、かぶれるようになることがあります。「今まで何年も大丈夫だったから原因ではない」と自己判断しないことが重要になってきます。
――ハンドクリームではなく、病院の薬を使ったほうがいいケースもあるのでしょうか。
すでに炎症が起きている場合には、保湿だけではなく治療が必要になることがあります。その際にはステロイド外用薬などを使用することもあります。「ステロイドは副作用が怖い」と不安に思う人もいますが、必要以上に怖がる必要はありません。ステロイド外用薬には強いものから弱いものまであり、皮膚科では個人の症状や部位などに合わせて適切なものを処方します。
ステロイド外用薬などは、症状や部位に合った強さ・量・期間で使用することが大切です。改善後も、状態によっては回数を減らして治療を続ける場合があります。自己判断で中止せず、減らし方や継続の必要性は医師と相談しましょう。保湿によるケアは継続が大切です。
手荒れを悪化・長期化させないために、保湿を続けても改善しなかったりかゆみや炎症が出てきたりしたら、自己流のケアを続けるのではなく皮膚科を受診してください。毎日の保湿や紫外線対策で「荒れにくい手」をつくりながら、症状が出たときにはきちんと治療する。その両方を意識することが、年齢を重ねても美しい手を保つためには大切です。
高山 かおる先生
済生会川口総合病院皮膚科主任部長。東京科学大学医学部臨床准教授も併任。山形大学医学部卒。専門は、接触皮膚炎、フットケア。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。日本臨床皮膚科医会常任理事として、皮膚の日講演会の企画を毎年行っている。
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