最近悩みすぎてませんか?「6月後半のタロット」のお告げは
【本】ごめんなさいのくりかえし
ひとはなぜ本を読むのだろう。
いい文章を味わいたくて。
物語にうつつを抜かしたくて。
何かを知りたくて。
知りたいことが何かを知りたくて。
町の書店がどんどん消滅していく中
本に目を落として集中しているひとの表情は
スマホでゲームをするひとのそれより
風情が深いと思いたい。
仕事がらたくさんの献本が届く。
一冊ずつどんなに思いが込められているかわかっているから
おろそかにはできないと思う。
けれど全部を読むには時間が限られていて
エネルギーも要る。
ごめんなさい
後で必ず読むからと積んでおくうちに
次の本がまた到着する。
ごめんなさい。
そのくりかえしである。
「本」のカードは
物書きや出版社を経営している人によく出る。
初めての本を出すにあたっての不安とか
経営の進退を問いかけてこれを引くと
励まされているように感じるという。
そもそも問いを持つということは
すでに自分の中に答えがあることの証拠。
それが、このカードのメッセージ。
私の仕事は、世の中の必要にちゃんと応えられているのか。
いやむしろ迎合しすぎていないか。
夫(噺家)の弟子たちは一人前に育つのか。
今日買った食材は何日もつのか。
このへんで掃除機を買い替えるべきか。
夫の飲み過ぎにはいかなる対応をすべきなのか。
積み上げられた
未読の本のどこかに答えはあって
私に見つけられるのを静かに待っている。
覚 和歌子
詩人・作詞家
山梨県生れ/千葉県育ち。早大一文卒。平原綾香、smap、新垣勉、夏川りみ、クミコ、ムーンライダーズなどの作詞で、多くの作品をCD化。NHK全国学校音楽コンクール課題曲、校歌、合唱組曲等の作詞なども多く手がける。01年『千と千尋の神隠し』主題歌『いつも何度でも(曲・歌唱/木村弓)』の作詞でレコード大賞金賞。詩集『ゼロになるからだ』(徳間書店)、『はじまりはひとつのことば』(港の人)、『2馬力』(ナナロク社)など。エッセイ、絵本、翻訳など著作多数。映画監督、脚本、舞台演出、朗読、自らのバンドを率いてのソロライブ、米国ミドルベリー大学日本語学特別講師など。詩作を軸足にマルチな活動を展開。
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「ポエタロ」とは?
「ポエムタロットカード」を縮めた名前、『ポエタロ』。
47枚のカードにはそれぞれ、美しくやわらかい日本語の詩と、
かわいらしくも不思議な魅力のあるイラストが描かれています。
使い方はいたって簡単。シャッフルしたカードの中から、
その時の直感で1枚、あなた自身のためにカードを引いてみてください。
1日のはじまりにその日の指針を得てもいいし、なにか大きなチャレンジの前、
なかなか超えられない壁に直面しているときに。
そのときの気持ちや環境にリンクした、やさしい詩とメッセージが、
次の1歩を踏み出す勇気や確信を与えてくれる不思議なカードです。
あなたの心強い味方になってくれるはず。
『ポエタロ いのちの車輪をまわす言葉』
覚 和歌子・著 石川 勇一(相模女子大教授)・監修 大野 舞(Denali)・画 カード47枚 ガイドブック付き 3,780円(税込)/地湧社
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