2000万時代の老後資金を狙いにくる「情報詐欺」にやられないための心得
元国税局職員 さんきゅう倉田です。
僕は芸人をしています。大学を卒業して、東京国税局に入り、惜しまれることなく退職して、芸人になりました。
現在34歳で、活況は呈していませんが、ファイナンシャルプランナーとしても活動しています。なおFP相談は無料です。
そのような経歴と環境なので、お金に関する情報や知識は、積極的に集めています。
お金持ちともたくさん知り合います。20代の会社員で年収1000万円くらいあれば、羽振りがよくて「お金あるなあ」と感じますが、ぼくの感覚では「お金持ち」ではありません。
腕時計を買ったり、異性と海外旅行をしたり、車を買ったり、著しく高い家賃のマンションに住んだり、質の高いご飯を食べたりするには、最低でも年収3000万円くらいは必要のようです。芸人のように、後輩を引き連れて遊ぶには3000万円でも全然足りません。そういう生活をして、さらに余りある現金を有している人が「お金持ち」だと思います。
サラリーマン「以外の働き方」をする場合のリスクのとり方とは
仕事で成功して、ある程度稼ぐようになると、会社を退職し、独立する人がいます。独立して、今までの仕事を単独で行い、より大きく稼いで資産を増やします。
ただ、自分で事業を行うと、会社員のときとは比べ物にならないリスクがあります。
不動産投資でも、株式投資でも、詐欺師が集まるバイナリーオプションでも、大きなリスクがあります。そこで、そのリスクを限りなく減らし、培った自分の経験で、より大きな利益を得ようと考えて、今までの事業を支配する側に回るようになります。
お金がらみの「セミナー」に関心があるなら、こんな罠に気をつけてほしい
例えば、長く不動産投資をやっている人であれば、リスクのある不動産投資をするより、不動産投資のセミナーを開いて、他人に不動産投資をさせる方が良いと考えることがあります。
セミナーは、無料のものも有料のものもあります。参加者は、知識は全く無いけれど、不労所得でのんびりした生活を送れるなら始めたい、会社からもらう給与から天引きされた源泉所得税が還付になるらしいなどと考えて、セミナーに参加するようです。
セミナーを開く側は、不動産投資を長く続けていて知識も経験も実績もあります。成功のためのアドバイスを的確にできるのでしょう。そういうセミナーの参加費は高いようです。しかし、料金が高いからといって良いものとは限りません。
あくまで、投資です。知識があっても、失敗する人は失敗するでしょう。それでも、セミナーに参加する人たちが一定数います。
「情報を支配する側」こそがボロ儲けできる構図になっている
無料でも有料でも、セミナーで、不動産投資に興味を持ち、信頼を得られれば、不動産を紹介して、情報料や仲介手数料、売却益で儲けることができます。セミナーを開いて話をするだけなので、リスクはなく、コストは小さい。自分で不動産を買って賃貸に出すより、楽に稼げます。
株式投資であれば、自分で株を買って上がったときに売るより、証券会社を作って、みんなに売買させて、手数料をもらうほうが圧倒的にリスクは少なくなります。仮想通貨の交換所が増えたのは、仮想通貨の取引をする人が増えて、手数料で大きな利益を得られると考えた人がいたからです。
これらのような正規の事業だけでなく、バイナリーオプション詐欺を行っている人間ですら、同じことを考えています。以前紹介しましたが、Instagramなどで「誰でも月収2~300万円稼げます」と勧誘し、お金をだまし取る人間がいます。
詐欺師ですら「他人にやらせる」ほうが低リスクだと知っている
他人を騙してでも儲けようというどうしようもない人間の彼らですら、自分のお金を使ってバイナリーオプションをやるのではなく、やり方を教えてお金を取ったり、指定の口座に入金させてそのお金をだまし取ったりする方が、リスクが少ないと知っているのです。
だまし取らなくても、投資とお金のリテラシーの低い人がバイナリーオプションを始めるので、売買手数料を高く設定して簡単に儲けることもできます。手数料を気にしない人は、無駄な売買を繰り返して、すぐに元金を減らすことになるでしょう。
自分のリスクを減らして利益を出すのは、仕事の基本といえます。
あなたに知識や技術が相当量あって、それを他人に伝えたり教えたりできるのであれば、支配する側に回るのはいかがでしょうか。
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