「お母さんが幸せにならないとね」高校生の娘にそう言われ、私は夫との17年を終わらせる決意をした

2026.11.08 LIFE

夫がいなくても、夫の怒りを先回りして考えるように

まだ何も起きていないのに、「また責められるかもしれない」と、その場面を先に思い浮かべてしまう。そして、その出来事を避けようとして、不安が強くなる。これは「予期不安」と呼ばれることがあります。Oさんは、出かけたあとに夫から責められることが怖くて、自分の予定すら決めにくくなっていました。

 

その翌週のことです。夫がまた、「土曜日に友達が来るから、準備しとけよ」と言いました。すると娘が、「私も手伝うよ。料理を多く作れば、怒られないでしょ」と言ってくれました。その言葉を聞いたOさんは、「ありがとう。でも、この日は二人で出かけちゃおう。もう、お父さんの言うとおりにしなくていいよ」と答えました。娘は一瞬、驚いたような顔をしました。でも、すぐに笑顔でうなずきました。「お母さんが幸せにならないとね」その言葉が、Oさんの胸に深く響きました。

 

「この人と一緒にいても幸せにはなれない」離婚を決めた夜

その夜、Oさんは勇気を出して夫に言いました。「土曜日は娘と出かけるから。友達を呼ぶなら、あなたが用意して」すると夫は、「勝手なことを言うな」と怒鳴りました。でもOさんは、何を言われても、もう夫の言いなりにはならないと心に決めていました。夫の言うことを聞かなければ責められる。自分の予定も、自由に決められない。思いどおりに動かなければ、罵声を浴びせられる。

 

「この人と一緒にいても、私は幸せにはなれない」

Oさんは、離婚を決意しました。

 

その夜、スマートフォンのメモに、これまで夫から言われたことや、起きた出来事を順番に書き出しました。離婚に向けて動くために、まずは記録を残しておこうと考えたのです。

 

時間がたつと、

「夫の言うことなんて、どこの家庭にもあることなのかもしれない」

「私が気にしすぎただけなのかもしれない」

と、自分の感じたつらさを小さく考えてしまうことがありました。

 

そうして何度も自分の違和感を打ち消してきた結果、ここまで夫との生活を続けてきたのです。だからこそ今回は、自分が何をされ、どう感じたのかを、きちんと残しておこうと思いました。ただ、離婚を決めたからといって、すぐに家を出られるわけではありません。娘と暮らす住まいも探さなければならない。娘の進学もあります。これからの生活に必要なお金についても考えなければなりません。Oさんには、準備する時間が必要でした。

 

鳴り続ける夫からの電話。それでも私は娘と出かけた

それでも迎えた土曜日、Oさんは予定どおり娘と二人で出かけました。出先では、夫から何度も電話がかかってきました。それでもOさんは電話に振り回されることなく、娘との時間を過ごしました。

 

「これからは、夫がどう思うかではなく、自分と娘がどうしたいのかを考えていい」

離婚を決意したことで、Oさんは少しずつ、そう思えるようになっていました。夫から離れるためには、まだ準備しなければならないことがたくさんあります。不安がなくなったわけでもありません。それでもOさんの中では、夫への恐怖よりも、

 

「これからは自分の人生を、自分で決めていきたい」

という気持ちのほうが、少しずつ大きくなっていました。

 

Oさんは今、娘とのこれからの暮らしを思い描きながら、離婚に向けて一歩ずつ準備を進めています。

【こちらも読まれています】

「ママ、おなか、いたいの?」流産した私の苦しみに気づいたのは、5歳の息子だけだった。「俺の方が大変だった」と言い張る夫に、謝ってばかりの毎日

1 2

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク