背中に「おでき」ができてない?意外すぎるその原因とは…|100人の更年期#28
一般に、閉経の前後5年を更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は50歳なので、45-55歳の世代は更年期に当たる人が多いもの。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。
私ってもう更年期なの?みんなはどうなの?
オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)
【100人の更年期 #28】
山口陽子さん(仮名)/派遣で事務 70年、東京都目黒区生まれ。趣味はスポーツ観戦。 医療保険を絶賛見直し中。
それ、本当に「年代的なもの」なの?
「婦人科に行ってきたんだけどさー」と派遣の先輩の陽子さんがさっき買ったお弁当を食べながら言った。
「えー、どうしたんですか?」とわたしはコンビニで買ってきたサンドイッチのパッケージをあけながら聞いた。
「なんか生理がずっと終わらなくて」と陽子さん。
ああ、続くと困るよね、どこか悪いんじゃないかと思うし。
「だいじょうぶでした? お医者さんなんて言ってました?」
「それがさー」と陽子さんは苦々しい顔で言う。さっき口に放り込んだブロッコリーが苦かったわけでもあるまい。
「年代的なものですね」で帰されちゃった。
一瞬、場が無言に支配されるお昼休み。
お昼休みの話題として生理はどうなんだというのはさておき。
「お年頃ですね」ってお医者さんが言うのはよくない。そこに還元してしまったら、40代のわたしたちはみんな放り出された迷子みたいなものじゃないか。
そう思いながら、サンドイッチのパセリをそっとよけてゴミの中に入れた。
背中にできた謎の「おでき」にびっくり
それからしばらくたって、○さんが今度は「リンパ? なんか背中のほうが腫れてるんだよね」と言い出した。
「今度こそやばいですよ、病院、病院」とうどんをすすりながら話す。
「痛くはないけど気になるなあ」
「痛みとかの問題じゃないですから。やばいものかもしれないし、早くお医者さん」
「行った方がいいかなあ」
「もちろん」
うどんは胃にやさしいな。
「おでき」の正体は○○だった
「行ってきたよ、病院」と数日後、○さんが話してくれた。
「え、早。でも早い方がいいですよ、どうでした?」
「年代的なものだって」と○さんがあきらめ顔で笑って話す。
ドリアのチーズがなんか固い。
「まーたヤブいったんですかー」そもそもチーズが少ない。
「うちらの年代だとできやすい『粉瘤』ってやつだって。悪性ではないけれど手術でとるんだって」
「!!!!!」
手術という言葉にわたしは弱い。驚いて、食欲が失せてしまった。
おできは日帰り手術で除去可能
「粉瘤(アテローム)」というのは、良性の皮下腫瘍の一種で、角質や皮脂がたまると体中どこにでもできるらしい。良性だが、油断すると炎症やにおいの発生、感染症のおそれもあるとか。更年期の女性がかかることも多いらしい。
たいていの粉瘤除去手術は日帰り手術でとれるようだ。陽子さんも半休を取って午前中病院に行き、そのまま午後出勤していた。しばらく手術跡がかゆかったようだが、無事におわったらしい。
「スプーンでくりぬいた」というので、わたしはカレーを食べていた手を止めてスプーンをじっと見て、それから次の一口をゆっくりとすくった。
「年代的にしかたない」とお医者さんでも、お医者さんでも言ってしまう更年期、プレ更年期の諸症状。これは自分で気をつけなくてはならないことだと、最近つくづく思う。
それで最近は「命の母」に頼りがち。小さくて飲みやすいので、ズボラなわたしにも手軽でありがたい。
「粉瘤手術、おつかれさまでした」と陽子さんにもおすすめ。
食生活に気をつけなくてはと思っていても、お弁当づくりの苦手な更年期のわたしたち、少しでも体に良さそうなものを取り入れて、「年代的な」何かの到来を少しでも防ぎたい。
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