「いぞう」ではない!「鋳造」の正しい読み方、知っていますか?
漢字の中には、専門用語として使い慣れている人にとってはごく当たり前に読めても、その漢字が表す専門分野に馴染みのない人にとっては「え、なんて読むの?」と戸惑ってしまうような漢字があります。
そこで本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題します。
本記事でご紹介するのは「鋳造」です。美術工芸品などに関心が高い人には馴染み深い漢字かもしれませんが、馴染みのない人にとっては読み間違いやすい漢字でもあります。
「鋳造」の「寿」の字から連想して「しゅうぞう」「じゅうぞう」、また「鋳型(いがた)」と混同して「いぞう」と読んだ人もいるかもしれませんが、これらはいずれも間違いです。
なお「鋳造」は
金属を溶かし、鋳型に流し込んで物をつくること。
引用元:小学館 デジタル大辞泉
を意味し、「鋳型」は「鋳造」に用いる「溶かした金属を注ぎ入れる型」を指します。
正解はこちらです。
「ちゅうぞう」です。
「鋳」の旧字「鑄」は形声(音声を表す文字と意味を表す文字を組み合わせたもの)で
金と、音符壽(シウ)→(シユ)とから成る。金属をとかし、いがたに流しこんで器物を造る意を表す。
出典元:『角川新字源 改訂新版』(KADOKAWA)
とあるように、「鑄」の字だけで「鋳造」の意味があります。
「鋳」の読みは
- 音読み チュウ(常用外)シュ
- 訓読み い(る)
です。
「鋳造(ちゅうぞう)」は「鋳(チュウ)」と読みますが、その工程で用いる「鋳型」や鋳造により製造された器物を指す「鋳物」は「鋳(い)」と読むので注意が必要です。とはいえ、「鋳」がつく言葉のほとんどが「鋳造」や金属にまつわる言葉であり、そこまでイレギュラーな読み方をする言葉はありません。
間違いやすい
- 鋳造→“ちゅう”ぞう
- 鋳型→“い”がた
- 鋳物→“い”もの
は漢字と読み方を丸ごと覚えてしまうことをおすすめします。
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