じょにではない!「序に」の読み方知ってますか?「具に」「偏に」は?
漢字にはさまざまな読み方がありますから、ときに読み間違えてしまうことも。ただ、読み間違いって恥ずかしいんですよね。そこで本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題します!
その1:「序に」の読み方、知っていますか?
「序盤(じょばん)」などの言葉から「・・・じょに?」と読んでしまう人もいるかもしれませんね。「序」という漢字からは想像しにくいかもしれませんが、正解は「〇〇〇に」と3文字です。
正解はコチラです!
「ついでに」です。
なお「序に」と聞いたとき、その意味を「一緒に」「おまけに」という風に捉えていませんか?実際の「序に」の意味は、
ある物事をするときに、その機会を利用して別の物事をするさまを表わす。ちょうど良いその機会に。そのおりにいっしょにつづけて。ついでがてら。
引用元:精選版 日本国語大辞典
となっています。「おまけに」という意味合いではなく、「続いて」「ほどなく」「間もなく」という意味なんですよね。
出典>>もちろん「じょに」ではありません。「序に」の読み方、知っていますか?
その2:「具に」の正しい読み方、知っていますか?
「具」という漢字から「ぐに」と読んだ人も多いのではないでしょうか。もちろん「味噌汁の具に〜」などを表す場合には「具(ぐ)」という読み方で間違いありません。しかし「具に説明せよ」などの文脈では「具(ぐ)」と読むことはできません。正解はコチラです!
「つぶさに」です。
1 細かくて、詳しいさま。詳細に
2 すべてをもれなく。ことごとく引用元:小学館 デジタル大辞泉
を意味しますが、現代では「詳細に」などの言葉に置き換えることができるため、あまり「つぶさに」という表現を見かける機会はないかもしれません。
「具」という言葉には、
「具・備(つぶさ)」
① すべてそなわっているさま。もれなくそろっているさま。完全なさま
② こまかくくわしいさま。つまびらかなさま引用元:精選版 日本国語大辞典
という意味があります。
「具」に表される「必要なものが備わっている」という意味にちなんで、「家具」や「道具」という言葉は
- 家に備えておくもの→「家具」
- 作業に必要なもの→「道具」
という成り立ちなのだとか。
出典>>「ぐに」ではありません!「具に」の正しい読み方、知っていますか?
その3:「偏に」の読み方、知っていますか?
「偏西風」などの単語で使われる「偏」。部首は違いますが「編集」などで使われる「編」も「へん」と読むことから、「偏に」を「へんに」と読む人もいるかもしれません。ですが「へんに」は間違い。
「偏に」の意味は
1 ただそのことだけをするさま。いちずに。ひたすら。
2 原因・理由・条件などが、それに尽きるさま。もっぱら。引用元:小学館 デジタル大辞泉
例文には「御贔屓(ごひいき)のほどを“偏に”お願い申し上げます」などが挙げられます。
「偏に(〇〇〇に)お願い申し上げます」・・・どこかで聞いたことがあるのでは?
正解はこちらです。
「ひとえに」です。
「偏に」は、平家物語の有名な一節の一部「偏に風の前の塵に同じ」にも使われてます。
「偏に」の成り立ちは、「唯一」「そのものだけで、重ならないこと」を表す名詞「一重」と格助詞「に」ですが、「ひとえに」を漢字で表す際「一重」と書くと間違いになるので要注意です。
ただ「偏に」と書いても読めない人が多いため、「ひとえに」とひらがなで表記されることが一般的のようですね。
「偏に」は、感謝の場面でよく使われます。「感謝いたします」の前に「偏に」を加えると、「ただひたすら感謝いたします」の意味になり、感謝の気持ちを強調することができます。
正しい漢字と読み方を覚えると同時に、使い方も習得できるといいですね!
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